ホテルの心配はいらない。小さな街でも必ず泊まれる。翌日の聖地お参りに備えて、早めにチェックインしたい。言い忘れたが、間違えて降りるなら、インターチェンジはモデナノルド(北)の方がいい。旨いレストランや手頃な宿泊施設もあるし、マラネロへのアクセスが簡単だ。
まあ、その日は同伴者をなだめる(何せミラノでお買い物のハズだったのだ)ためにも、モデナ料理を食らわせよう。トルテリーニ・イン・ブロードなどはいかが?スープパスタが疲れた体に浸みる。ワインの1本も明けて、“エ ヴィーヴァ、シアーモ イニタリア!”(わお!イタリアだぜ!)ぐらい叫んであげれば、もうミラノのことなんか夢にも出てこまいて。
晴れて翌日(晴れを祈る!)。颯爽と日産ミクラのレンタカーを運転しよう(イタリア車のレンタカーって意外に少ない)。同伴者には“田舎に案内するよ”と言っておく。嘘ではない。マラネロは奈良県北葛城郡新庄町のようなものだ(ボクの実家があります)。
道案内はマラネロ、サッスオーロ、フィオラーノといった看板だ。アウトストラーダとほぼ直角に、モデナ市街と反対方向に行けばいい。迷っても慌てずに人に聞け。聖地近しである。親切な信者ばかりのハズ。(実際は、親切に教えてくれるけれど、イタリア語が分からないので役に立たない場合が多い)
モデナからおよそ30分でマラネロだ。フェラーリの旗がそこかしこの店先に飾られている。まずは正門を探そう。正面にはかの有名なリストランテカヴァリーノがある。飯をここで食いたければ、先に予約しておくといい。昼時はけっこう混んでいる。もっともそんなに旨い店ではないのであしからず。