Audi(アウディ)/アウディの車種情報・試乗レビュー

最先端ソフトトップ!アウディA5カブリオレ(3ページ目)

日本デビューをはたしたアウディA5カブリオレ。あえてソフトトップにこだわり続けるアウディのフル4シーターオープンは、エレガントな雰囲気とダイナミックな走り、快適な乗り心地を4人で共有させてくれる。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

よくいえば「重厚」な感覚の走り

電子制御シャシーコントロール「アウディ ドライブセレクト」は32万円プラスにて装着可能
A5クーペと同じ3.2L FSIエンジンは、最高出力195kW[265ps]/6500rpm、最大トルク330Nm[33.7kgm]/3000~5000rpmのスペック日本導入モデルのエンジンは3.2L V6FSIのみで、これにATではなく7速のSトロニックが組み合わされます。駆動方式はもちろんクワトロで、近年の他ラインアップと同じく、前後40:60と、リアアクスルに駆動力を多く配分する「非対称ダイナミックトルク配分」方式を採用しています。

ドライブフィールは、ボディ剛性の確保には相当に力を入れたとのことで、たしかにフロア振動がクローズドモデルに匹敵する仕上がりとなっているなど、快適性全般は非常にハイレベルにまとめられています。アウディらしいダイナミックなフットワークも期待どおり持ち合わせています。

ルーフレスによる剛性低下を相殺するため、ボディ各部に補強パーツが施されている
反面、電動ソフトトップ化による機構の追加や、ボディ剛性確保のための部材の追加などにより、車両重量がクーペのA5に対して260kgも増加しており、その影響は隠せません。A4/A5が4WDらしからぬ軽快なフットワークを身上としているのに対し、それらとは異質の走りは、よくいうと「重厚」な感覚ではありますが……。また、車重増によりハンドリングが鈍くなることに対して、ステアリングレシオ等の設定はクーペのA5と同じようです。本来であればそれもカブリオレ専用に設定したほうが、よりマッチングがよくなるでしょう。ただし、ステアリングフィールが、従来のA4やA5は、速度の変化による操舵力の変化が大きく、ちょっと違和感があったところ、心なしか洗練されたように感じられました。

バング&オルフセン サウンドシステムは15万円というバーゲンプライスでオプション設定
エレガントな雰囲気を持ち、走りはアウディらしくダイナミックで、快適性も十分に高く、4人が乗れるという点もポイント高し。そして何より、プレミアムセグメントでは貴重なソフトトップである点も特徴。価格はそれなりに高いので、誰にでも手が届くクルマではないでしょうけれど、躍進するアウディブランドに期待される「らしさ」と、ライバルにはないいくつもの特徴を持った、注目すべき1台だと思います。
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