Audi(アウディ)/アウディの車種情報・試乗レビュー

セダンの形をしたスポーツカー!アウディS4(3ページ目)

8代目アウディA4の登場から1年、スポーティモデルのS4が満を持して発売。新たに3L V6スーパーチャージャーエンジンや、アウディ初のリヤスポーツデファレンシャルを搭載するなど、その走りっぷりが大いに気になる。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

スポーツカーとイコールのドライビングプレジャー

クワトロシステムは、前輪に40%、後輪に60%と、後輪よりに不等分に駆動力を配分する
ハンドリングの楽しさを実感させられたガイドハンドリングも、FFベースの4WD車とは思えない俊敏なステアリングレスポンスを持っているのが印象的。スポーツカーとイコールといえるドライビングプレジャーを身に着けています。また、A4も4WD車として異例なほどニュートラルに近い弱アンダーステア特性を持っていますが、S4はスポーツデファレンシャルのおかげもあって、コーナリングの限界性能はさらに高くなることになります。ニュートラルステアを維持したまま、イメージどおりにラインをトレースしていくオン・ザ・レール感覚の走りは、たとえ限界走行をしなくても、大きく増した余裕の中で、意のままの操縦性を楽しむことができるのです。コーナリングが楽しみになる1台です。

リアバンパー下部がディフューザー形状となり、中央部にはアルミニウムルックのブレードがインサートされている
さらに、足まわりに電子制御アダプティブダンパーを持つS4は、姿勢変化の小さいフラットライドな乗り味をもたらしつつ、乗り心地の快適性も、むしろA4のS-Lineよりもいいのではと思うほどの仕上がりとなっています。

これがたとえばメルセデスのCクラスだと、普通のC200のエレガンスがもっともバランスがいいとか、BMW3シリーズも325iがベストバランスだという話にもなるのですが、アウディは違います。アウディの場合、まず、FFよりもクワトロのほうがハンドリングが楽しく、さらには、SやRSなど高価なモデルのほうがより味わい深く、大きなドライビングプレジャーを持っていて、しかも上のモデルほどバランスがいいように感じられるのです。

価格面でも、セダン785万円、アバント803万円というと、A4 3.2FSIクワトロがそれぞれ645万円/663万円であることを考えると、なんとかもう少しがんばれば、けっしてS4に手が届かなくないことはないわけです。もし迷っている人に相談されたら、「がんばって絶対S4!」と筆者は答えるでしょう。


S4アバント。荷室容量は、セダンが480Lであるのに対し、アバントは通常時490Lで、リアシートを折りたたむことで1430Lの大容量を確保することができるという俊足ワゴン

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