1台もクルマを所有していない状態から3ヶ月が過ぎ、僕はついに辛抱たまらず1台のクルマを購入した。それは僕に、久々のオープンカー生活を再開させるものだった。以前にもこのページで、何度も取り上げたスマート・ロードスターがそれだ。
軽量・コンパクトから来る、自分がクルマを操って走らせている感の圧倒的な高さ、極めて低い社会的な負荷、そしてもちろんオープンカーであること…購入の理由は数え切れないほどある。
新車はさすがに高いので、新古車を探し出した。購入価格は200万円をオーバーである。わずか700ccの排気量しかないクルマとしては超高額だ。ただそれでも僕は、このクルマでしか実現されていない価値観があることを考えると、多少の出費は致し方ないとも思った。
最近小さなスポーツカーおよびオープンカーが欲しくて、ホンダ・ビートやユーノス・ロードスターの初期型を買おうと思っていたが、価格はともかく、安全性や環境性能を考えるとやはりすぐには手が出なかった。それに僕は何より新しもの好きだから、できることなら新しいクルマで…とも思っていた。
ダイハツ・コペンはそんな中で、かなり理想的な1台だといえる。しかし僕は現在の軽自動車規格が正しいとは思っていない。1.0Lくらいまで拡大可能なブロックを使いながらも、規格があるためそれを660cc/64psで販売していることは以前からの疑問だ。コペンのようなコンパクトなクルマならまだいいが、ハイト系においてこれは完全に不釣り合いだ。
特に売れ筋となっているNA仕様だと、0-400m加速では400m到達時点で全開加速にもかかわらず時速100km/hに満たない動力性能しか持ち合わせない。これでは安全を考えた時にも問題が多いし、何より日常使用においてスロットル全開率が高まり燃費にも悪影響を与えてしまう。事実、ハイト系のNAの燃費は10・15モードではそこそこの数字を出しているが、実燃費では全く物足りない。またボディサイズも年々高まっていく衝突安全基準を考えた時やデザインの自由度を考えると、もう1回り大きくした方が正解だ。