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自分で出来るパンク修理 クギの刺さったタイヤをリペア(2ページ目)

タイヤにクギが刺さってパンクにつながることがたまにあります。こんな時に備えて、D.I.Y.で簡単にできるパンク修理法をマスターしておきましょう。

執筆者:高山 則政

市販のパンク修理キットとは
 カー用品店で入手しやすいパンク修理キットは大別すると2種類です。一つは、クギ刺さりで出来た穴を細長いゴムで補修するタイプ、もう一つは液とガスをタイヤ内に注入して漏れ部分を塞ぐタイプです。

 前者は修理に手間が掛かるものの、その後の使用も問題ありません。後者は液体を注入するという性格上、ホイールの回転バランスが狂ったり、ホイールやタイヤがベタベタに汚れたりするため、後処理がやや面倒という面があります。ただし、エアが抜けてしまった場合でも、補修とエア注入が同時に出来るため、応急処置には向いています。

 なお、これらの製品で補修できるのはトレッド面のクギ穴レベルであり、亀裂やサイドウォールの穴(イタズラで多いパターン)は補修できません。

チューブレストタイプでの修理法 
 ここではクギ穴をゴムで塞ぐ、チューブレストという製品を使った修理法を紹介します。画像のタイヤは、実際にクギを拾ってエアが漏れたものです。この製品は、自分自身何度か使用していますが、確実性が高く修理後のトラブルはほとんどありませんでした。過去に5?円の範囲に釘打ち器で使うクギが5本も刺さっていたことがあり、この補修では、さすがにエア圧低下がありましたが、そんな特殊な例を除いて、ほとんどの場合対応出来ると思います。

 基本的には、5?径くらいのゴムを穴に入れて塞ぐというシンプルなものです。まず、クギの差さっている方向を見極めながら、プライヤーやペンチで抜き取ります。ネジが付いたタッピングビスでは、ムリに引き抜かず、左回しに緩めながら抜き取ります。

 次に付属のキリのような棒に接着剤をぬり、補修する穴に差し込みます。この時、できるだけクギの刺さっていた方向と同一になるようにします。根本まで差し込んだら、金色の筒だけを残してグリップとキリを取り外します。

 いよいよ、穴ふさぎのゴムに接着剤を塗って筒の内部に入れます。このゴムには方向性があり。太くなっている方がタイヤの内部に入るようにします。ここでの注意点は剥離紙をそっと剥がして、ゴム自体を触らないようにすることです。特にトレッド面に接する先端側は気を付けます。後端は最終的にカットするので、つまんでも良いかと思います。

 さらに、キリを反対側にしてゴムを内部に押し込み、最終的にグリップを筒に装着してタイヤから引き抜いてやります。すると、ゴムだけがタイヤにくわえ込まれて穴が塞がれます。しばらく置いてから、エアの補充を行い漏れ点検をして終了です。一度使い方を覚えれば、10分くらいで直せるようになります。

 外に出っ張ったゴムは、カットしてしまうのですが、かなり飛び出しているのでキチンと入っているのか不安になるかも知れません。そこで、補修後のタイヤを外してチェックしてみましたが、内部に頭を出していて、問題のないことが確認できました。

 このキットには、補修だけ行うキットと、出先での応急処置も可能なCO2ボンベ付きタイプなどがあります。ボンベ付きは、ガスがCO2であり、ゴムを透過して抜けてしまうので、エアを入れ替える必要があります(一旦抜いて、普通に充填すればOK)。
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