VW(フォルクスワーゲン)/ポロ

フォルクスワーゲン・クロスポロ

素朴でマジメな兄弟の末っ子は、泥遊びも好きなやんちゃだった?

執筆者:岩貞 るみこ


遊び心満点のエクステリアと1.6リットル&6ATの走りが楽しい!

質実剛健のドイツ車のなかにあって、一番、ひたむきなクルマをつくるのがフォルクスワーゲンである。特に一番末弟のポロなんて、ひたむきすぎて頬を涙がつたいそうな勢いである。そこまで頑張らなくてもと、背中をさすろうと思っていたら、さすがに人生には遊び心も必要だと悟ったのか、クロスポロが登場した。

コンパクトサイズなのに車内はゆったり、トランクも広々。そんなポロの持ち味に加えて屋根にはルーフレイルを、顔つきはアクティブに、色も専用色を用意し、インテリアはヴィヴィッドな色彩を放っている。オフロードを意識させるいでたちなのに、なぜか足元は17インチのワインディング仕様。

ヨーロッパで本格的に使うドイツ人君たちは、15インチのスノータイヤで雪道を走るそうだけれど、なんちゃってSUVが大好きな日本人は、雪うんぬんよりも見た目第一ということで、大きくてかっこいい大きなタイヤを選んだらしい。こんな見てくれ重視の選択肢なんて、いままでの生真面目ポロにはなかったはず。目一杯ハメをはずしている様子がなんとも健気なのである。

1・6Lとパワーのあるエンジンを搭載したうえ、私が一番評価したいのは6ATという部分。ATが6段あるため、加速するときやワインディングでの走りが非常に滑らかなのである。

実は1・4Lのポロの場合、市街地や高速道路を走るときにはなんの問題もないのだが(高速道路での動きは安定していて最高に気持ちいい)、日本の狭い道のワインディングでは4ATが災いして、どうもぎくしゃく感が気になっていたのである。

しかし、それも6ATで解消。遊び心をふんだんにまとったクロスポロは、コンパクトカーのマジメなスペックを横目に、ひとり楽しんでいる感じである。

フォルクスワーゲン・クロスポロのホームページはこちらから。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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