
1リッター車はヴィッツよりデキがいい
ベルタ、である。プラッツ改め、ベルタ。ヴィッツはヴィッツのまま出てきたのに、こちらは名前ごと変えてしまったことからも、いまひとつ販売が伸びなかったプラッツの呪縛を拭い去りたかった……あ、じゃなくて、新しいクルマとしての自信の表れというところであろう。
小さなセダン、ベルタに求められる一番の要素はデザインだ。セダンといえば、それだけでオヤジ臭くなるからである。なぜ、いつからセダンはそんな宿命を背負ってしまったのか不明だが、ベルタはその点、結構、イケていると思う。プラッツより140ミリ長くなったボディは、高さを抑えたことですらりとしているし、なんたって顔が清楚でほんのり甘さを残している。ミニバンなんて運転せずに、若いお母さんにぜひ乗ってもらいたい気持ちにさせられる。

で、ヴィッツと同系列のベルタはどうかというと、確かに1Lは3気筒エンジンの味わい(うるささとも言う)が残っているものの、さすがにヴィッツのときの市場の声が届いたらしく、遮音関係を丁寧に「小さな穴もつぶしていくなどして」(開発担当者談)、対応したようだ。
その甲斐あってか、私の鈍感なセンサーでも、あれ、ヴィッツの1Lのときほど不快じゃない? と思える仕上がりになっていた。細かいことを言えば、アイドリングのときとか、時速30~40kmから加速していくときのぶるぶる感がまったくないわけではないけれど、これなら1Lでも十分に走れる。お求め安い価格とのバランスをどこにとるかは個人によって違うけれど、1Lは、その意味では非常にお買い得な仕上がりになったといえる。
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