1.6Lターボに不足なし

リヤビュー
なんとなくエスティマ辺りの日本製ミニバンの影響を感じさせるが、ダブルシェブロンを見なくてもシトロエンらしい個性がテールランプの細部の造形から見て取れる。リヤゲートはオーソドックスな上開きで、ガラスハッチのみの開閉も可能
マイナー前は2.0LのNAで143ps/20.6kg-m、マイナー後は1.6LからATで140ps/24.5kg-m、EGSは150psでトルクは同値を絞り出す。パワーもトルクも向上しているわけだから、発進時から期待以上の動きを見せる。エスティマよりも全長や重量は控えめとはいえ、1.6トンのボディを1.6Lエンジンが軽々と加速させていくのは痛快だ。高速道路では無理せずとも追い越し車線をリードできるし、車内がロードノイズや風切り音で騒然となることもない。3列までのフル乗車は試せなかったが、「大人4人+荷物満載」でもモアパワーを感じることは皆無だったし、人数が多くなるほど乗り心地に安定感がでるのも好印象。「逆に1人+空荷」で路面の悪い渋谷駅前の明治通り辺りを走っていると、意外にバネ下が重く、ドタバタするシーンも皆無ではない。しかし、概ね乗り心地に関しては日本のミニバンとは味付けは違うが、合格点だと思う。

4速でも不足はない

荷室
3列目シートは大人が座るにはミニマムで、床下に収納できることからも非常用という位置付け。床下格納すればステーションワゴン的に使える。なお2列目は平等に3分割された3人掛けで大人には横幅がやや狭い
また、今回の試乗車はロボットMTのエレクトロニックギヤボックスではなく、トルコン付き4速ATだったが、「いまどき4速」でも実用上不足のない仕事ぶりを披露してくれる。同価格だし、より新しい機構の6EGSを選ぶ人も多いだろうが、素直な変速感覚のATも悪くない。

現在は「ハイブリッドカーでなければクルマではない」的な空気が蔓延しているが、安ければお得であれば万事OKというワケでもないだろう。C4ピカソなら高速道路を利用したロングドライブも本当に飽きることなく過ごせるなと、走行安定性の高さと乗り心地から思い知った次第。フランス人が荷物を多く積んでバカンスに向けて、長距離を走る、そんな相棒であるはずのC4ピカソは、日本のETC1000円乗り放題時代にも相性ピッタリなのだ。

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