VOLVO(ボルボ)/ボルボ

XC90を洗練させた特別なモデル(2ページ目)

大型3列SUVのXC90に、ボルボお馴染みの「Rデザイン」80台限定で加わった。スポーティ過ぎず、しかもちょっと地味目なXC90にスパイスを与える特別装備を満載している。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

専用パワステと足まわりの恩恵

ラゲッジ
3列目に座っても日常なら、十分な荷室スペースといえる。3列目は左右独立式で可倒式。格納が可能だ。テールゲートは前後分割式で開く
クルマを動かすとまず気が付くのが、パワステが軽く感じられ、巨体のXC90が一回り小さくなったかのような感じを受けること。ZFサーボトロニック速度感応式パワステが専用装備されている恩恵で、これは思わずXC90全車に欲しいと思ったほど。50~60km/hという街中や郊外などでのスポーティかつダイレクトな操作感を狙ったというが、低速域の取り回しからその効果は感じられた。
また、専用スポーツサスペンションも採用されている。ショックアブソーバーの減衰力を30%、圧縮比を10%高めたもので、コーナーでの踏ん張りやロールが抑えられた走りは、スポーティそのもの。専用パワステとの相乗効果で、ワインディングでもハイペースを保てる。一方で、スポーツ度を高め過ぎる、つまり足を過剰に固めたつもりではないというが、225/50R19のタイヤサイズもあって、乗り心地はベース車よりも明らかに引き締まっている。路面からの衝撃がドスンと伝わってきて、一発で揺れは収まるものの、道が悪いと少々閉口させられる。

貴重な3列SUV

シート
3列目は171cmの私だと、長時間の乗車は辛く感じる。150cm台の方ならなんとか文句も出ないかもしれないが、フロアが高く、3列目の乗降性は良好とはいえない
XC90の最大の特徴は、3列目を標準で有することだろう。ミニバンはイヤだが、多人数ができるクルマが欲しい。しかも、キャンプやスキーなどのアクセスをまったく気にせず、高いロードクリアランスによる走破性を求めるなら適任だ。BMWのX5にも3列目はあるが、オプション設定だし、価格も700万円後半コースから900万円後半になる。ただし、エンジン排気量も異なるし、走りの面ではX5が一枚も二枚も上手だ。

ボルボらしい上品なインテリアと、スポーティだけど飽きの来ないXC90のRデザインは、ほかとは違う3列シートSUVという指名に応えてくれるモデルである。

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