大人も座れる後席
 |
| 2WDは6:4分割可倒式のチルトダウン。初めてでも操作で迷うことはない |
このイストは、トヨタの品質基準を確保しながら、ダイハツへの開発委託という形で生まれている。コンパクトカー作りに長けているだけあって、使い勝手に不満は感じられなかった。ただし、インパネの色が黒系しかない点と、外装色も地味系が多く、もっと冒険的なカラーが欲しく感じるなど、カラーバリエーションに関してはややもの足らない。
前席は大人がきちんと座れるサイズで、後席のスペースもライバルより広い。170cmでやや前よりのドラポジを取ると、後席の膝前にはコブシをタテにして1つ強、頭上には1つ程度のスペースがある。
2WDで十分
![荷室]() |
| 後席のスペースは十分だが、背もたれの天地方向にもう少し余裕がほしい。ヘッドレストは格納式。2WDは6:4の分割可倒式チルトダウン、4WDはダブルフォールディングになる |
2BOXとSUVのクロスオーバー車を謳う新型イストには、1500ccにのみ4WDも用意されるが生活ヨンクであり、クロカンヨンク的な機構ではない。雪国で4WDが必須という以外は、軽くて燃費もいい2WDが断然オススメだ。このクラスで60kgの重量差はかなり大きく、実際走りからも重さを感じてしまう。また、最低地上高も2WDの165mm、4WDの145mmと20mm異なり、2WDのほうがクリアランスに余裕がある。SUVテイストを謳うなら逆の方がいいのだろう。繰り返しになるが、このイストはタフなオフロード走行は想定していない。だがキャンプやスキーエクスプレスとしても、雪道走行でもクリアランスに余裕があった方がいいと思うのだが。
新型イストは本格派SUVではないし、ソツのない優等生のような感じもするはあるが「小さすぎない個性的なコンパクトカー」が欲しいユーザーには面白い存在だと思う。
「ミニバン・SUV」のメールマガジンの申込はこちらまで
