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カイエン、X5「第2世代高級SUV」

SUVの主流がクロカン四駆系から、街乗り重視のオンロード系SUVに移行して久しい。BMW「X5」やポルシェ「カイエン」、VW「トゥアレグ」などが2世代目に移行。さらにオンロードの走りを磨いた都会派SUVに注目だ。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド


2世代目に移行する高級SUV

X5外観
BMWがリリースするX5が第二世代に移行する。全長4845×全幅1933×全高1766mmと従来型よりもひと回り拡大し、オプションでサードシートを用意。価格は未定。日本導入は夏前まもなく
BMW X5(ウェブサイトのX5は発表前につき従来型)は欧州高級SUVの元祖的存在で、カイエンやトゥアレグなどのフォローワーを呼んだ。レンジローバーやGクラスなどの高級SUVは以前からあったが、これらの「先輩モデル」は卓越したオフロード性能を伝統的に重視していたし。しかし、とくにX5はオンロードの走りを重視。SUVではなく、「SAV(スポーツ・アクティビティ・ヴィークル)」とBMW自ら呼ぶように、主にオンロードでの振る舞いを意識。7年ぶりのフルモデルチェンジは、やはり舗装路での走りを中心に、丹念に弱点を克服してきた。

走りの最新デバイス満載

X5インパネ
電動シェイバーのようなシフトレバーは2種類あり、日本にはガソリンエンジン用が入ってくる。最大50%もシフト時間を短縮し、スポーティな走りを演出
SUVでは初となるランフラットタイヤ、BMW自慢のアクティブステアリングを搭載し、4WDシステムのiDriveを進化させるなど電子デバイスを中心に、とくにオンロードでの走りを強化。目玉はオプションの電子制御によるボディ&ダンピングコントロールを可能にしたアダプティブドライブで、横へのボディの動きだけではなく、前後方向の加速度やホイールスピンまでも測定するもので、まるでF1マシンを彷彿とさせる。

インテリアでは、じつは弟分のX3よりも狭かった荷室を拡大し、さらにオプションでサードシート仕様を用意する。BMWシンパに多い、ミニバンに飽き足らないユーザーを取り込むことも可能になるはずだ。

エクステリア・デザインはヒット作の定石に則りあまり大きく変わっていない。サイズは拡大したが、アクティブステアリングの採用や、BMWらしいボディの見切りのよさで感覚的には大きさを感じさせないはず、と広報部では自信を見せてくれた。とにかく試乗が楽しみな一台だ。

次ページでは、新型カイエンについて紹介。
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