モータースポーツ/その他のモータースポーツ関連情報

いつか世界を変える若獅子レーサーたち!(4ページ目)

4輪レース、2輪レースの第一線で活躍中の若手レーサーを紹介。低迷するモータースポーツ業界の「宝」とも言える若手レーサーたちの魅力と彼らが成長してきた背景に迫ります。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

大人に囲まれた環境で育った今の若手達

これまでに名前をあげた4輪レースの小林可夢偉、塚越広大、そして2輪レースの富沢祥也、高橋巧に共通することは幼い頃からレースをやってきたということです。
レーシングカートのワールドカップを戦うニック・デ・ブリース(右)は既にF1チームとも契約しているというから驚きです。

今や世界的に見てもトップカテゴリーの選手になるためには、幼少期からのレーシングカート参戦、ポケバイ参戦などが不可欠です。彼らが幼少期にレースに出会えたことは幸運だったといえます。しかし、ひとたびレースをすることになれば厳しい「競争」の世界に身を置かなくてはいけませんから、その環境を勝ち抜いてきた彼らは精神面でも大いに鍛えられています。

また、レース活動を行うには親やチームスタッフなど、大人の手助けが必要です。助けやアドバイスをもらうだけでなく、レースでは同年代の選手だけではなく大人とも対等の勝負をしなければならないわけですから、彼らは子供の頃から既に大人の目線に立つ事ができているといえます。それが年齢の割には大人びている最大の要因かもしれません。今のレース界に、しっかりした若手選手がたくさん居ることは何ら不思議ではありません。

非日常の刺激を若者と一緒に!

今第一線で活躍するドライバー、ライダーが一人前に育ってきた過程には小さな頃から「クルマ」「バイク」が存在し、彼らは通常は運転免許を取得できない年齢の時からそういった類いのマシンを乗りこなしてきました。一見こういった環境は特殊なようにも思えますが、実際には少年野球から野球に打ち込んできた野球選手や、幼少からピアノを習ってプロのピアニストにまでなった人たちと何ら変わりはありません。プロのレーサーは限られたチャンスを活かして這い上がってきた立派なアスリートなのです。
以前、All About「モータースポーツ」でも取り上げた藤田拓哉は15歳。高校1年生で1000ccのバイクで全日本ロードレースの最高峰クラスを戦っています。

プロになってからはもっと大変です。レースの世界では結果が全て。印象的な走りをするだけでは誰一人認めてくれず、翌年以降に走るチャンスは用意してもらえません。ましてや恐ろしい程のスピードの中でレースを戦っているわけですよ。怪我の可能性もありますし、プロの4輪レースになれば1回のクラッシュで1億円近い損害をチームに与えてしまう可能性もあるのです。そのプレッシャーたるや、想像を絶する強烈なものでしょう。普通の仕事ではあり得ないスケールのことがレースの仕事においては当たり前のように起こるという、厳しい世界で彼らは生きています。


そこで提案なのですが、クルマ、バイク、レースが好きな経営者、管理職、あるいは後輩の面倒を見ている皆さんは、一度レクリエーションとして若手社員達と一緒にサーキットでレース観戦をされてみてはいかがでしょうか?

クルマやバイクに興味のない若者も多いですから、入り口はイケメンドライバー探しや可愛いレースクイーンを探すとかで良いと思います。

そしてレースを一緒に楽しむことでさらに良い人間関係が築けるかもしれませんし、何より若手社員と同世代のレーサーの存在は刺激になるかもしれませんよ。もし感情移入して目の色が変わった若手社員が居たら、レーサー達がチャンスをもらって輝いているように、会社の「宝」である若手たちにもチャンスを与えてくださいね!

サーキットの興奮はまさに非日常!
ぜひ若い世代の人たちとサーキットを楽しんでください。
【写真提供: MOBILITYLAND】



【All About「モータースポーツ」】
All About モータースポーツ トップページ
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます