F1/F1(フォーミュラ1)について

スーパーアグリ撤退で日本のF1はどうなる?(3ページ目)

「BORN IN JAPAN」を掲げ、日本代表として戦っていたスーパーアグリがトルコGPを前に力尽きた。アグリ撤退で日本のF1は閉塞感が充満している。琢磨の行先は?今後のメーカーの動向は?

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

ニッポンのF1にはニューヒーローが必要だ!

スーパーアグリの撤退で今のF1を取り巻くいろんなことが見えてきました。日本企業が日本のチームにメリットを感じない、日本の自動車メーカーが日本人レーサーにメリットを感じないのであれば、日本のF1人気は低下していく一方でしょう。

現実的にはF1は資金力に勝る中東、今後の著しい発展が見込まれるインド、中国、ロシアといった国々に目を向けています。当然、自動車メーカーもマーケティングの中でそれらの国を重要視していますし、今後日本のメーカーチームも現地人の速いドライバーが登場すれば日本人の起用は益々難しくなるでしょう。

これからは「日本人」であるという以前に「優れたレーシングドライバーである日本人」を登場させなくてはいけません。トヨタもホンダもドライバー育成プログラムを持ち積極的に取り組んでいますが、F1まで辿り着くこと自体が困難になりつつある今、これからのドライバーには今以上に「ズバ抜けた速さ」と「カリスマ性」が求められます。
トヨタF1テストドライバーも務める小林可夢偉はGP2参戦中。カタルーニャでは優勝を飾ったが・・・
【写真提供:TOYOTA Motorsport】

ルイス・ハミルトンのようなルーキーらしからぬ落ち着き、セバスチャン・ベッテルのような有り余る速さをもった若いドライバー、ロバート・クビサのようなガッツあふれる走り。こんな感じで、若さと経験不足を補う何かを見せ、人々に形容される特徴をもった日本人の登場が必要です。

スーパーアグリ撤退に続いて自動車メーカーのF1撤退もまことしやかに噂される昨今では閉塞感ばかりが漂いそれも難しい状況。悲しいかな、ヨーロッパ文化のF1と日本の距離はどんどん大きくなっています。
日本人唯一のF1ドライバーとなったウィリアムズの中嶋一貴
先日のモナコGPでは粘りの走りで日本人初のモナコ入賞を果たした。
しかし、まだ速さでチームメイトのロズベルグを脅かすまでには至っていない。
何とか踏ん張って頑張って欲しいところだ。
【写真提供:TOYOTA Motorsport】

【関連リンク】
ホンダモータースポーツ 公式サイト

トヨタモータースポーツ 公式サイト

ブリヂストンモータースポーツ

撤退したスーパーアグリ 公式サイト

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