スーパーアグリ撤退の背景は?

トルコGPを前にした5月6日、「スーパーアグリF1」がF1からの撤退を発表しました。4年落ちのアロウズF1を無理やり改造した急ごしらえのマシンで参戦したのが2年3ヶ月前。夢のジャパンチームのあまりに短かすぎる挑戦でした。
2006年バーレーンGPでデビューしたスーパーアグリだったが・・・
【写真提供:本田技研工業】

スーパーアグリF1撤退の理由は「資金難」です。

現代のF1におけるトップチームの年間活動資金は500から600億円という驚きの価格になっています。その資金を自動車メーカーならまだしも個人オーナーのチームが用意するのは簡単なことではありません。というより、かなり無謀なことでした。

鈴木亜久里オーナーは資金集めに奔走し、07年にようやく大口のスポンサー「SSユナイテッド」を獲得しました。しかし、「SSユナイテッド」が契約不履行でスポンサーフィーを支払わなかったためにスーパーアグリF1は多額の借金を抱え込み、2008年には活動の規模を縮小、そして撤退に至りました。

今のF1で日本企業のスポンサー獲得は難しい?

最近のF1マシンには日本でほとんど知られていない企業のロゴが踊る。
【写真提供:Bridgestone Motorsport】

鈴木亜久里オーナーは日本企業とのパートナーシップを望み、いくつかの企業とは契約のあと一歩のところまで行ったと言われています。世界を舞台に活躍するサムライ達の情熱をサポートしてあげようという日本人、日本企業が居てもおかしくはなかったのですが、数百億円ものお金を「ハイ、どーぞ」と簡単に支払ってくれる日本企業はありませんでした。悲しい現実ですね。

海外進出しグローバルに活動する日本企業はたくさんありますが、海外の人々に日本チームと日本企業のコラボレーションをアピールしたところで広告効果はほとんど期待できません。では、日本国内はどうか?というと、ある程度の効果はあるでしょうが昔に比べてF1が世間の話題にならなくなった今、国内マーケットのために数百億円も払うのはあまりに割が合いません。

あまりに予算がかかりすぎるF1チーム経営、スポンサーフィーの高騰、日本におけるF1の影響力の低下。様々なマイナス状況が作用しあい、日本企業がF1にメリットを見出すのは難しい時代になりました。今のF1は日本人の許容範囲を完全に超えてしまっているのです。

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