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世界を沸かせる日本人ライダーたち(2ページ目)

2輪ロードレースの世界最高峰「MotoGPロードレース世界選手権」では数多くの日本人ライダーが活躍中。今年、すでに何度か日本人が優勝を飾り「君が代」が海外で鳴り響いたのを知っていますか?

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

本当の意味での世界戦を戦う青山博一(250cc)

ロードレース世界選手権を戦う日本人選手を紹介するなら、本来は最大排気量のMotoGPクラス(800cc)の選手から紹介するべきである。しかし、今シーズン、優勝を飾っていて、日本グランプリでも地元優勝が期待できる選手を後回しにするわけにはいかないだろう。

まずはGP250クラスに参戦の青山博一(あおやま・ひろし)だ。
2006年トップを走る青山博一
(写真提供:モビリティランド)

青山博一は千葉県市原市出身の26歳。17歳でロードレースにデビューし、2003年には全日本GP250でチャンピオンを獲得。2004年から世界選手権GP250に進出した。2005年、2006年と2年連続で日本グランプリGP250の優勝を飾り、2007年はドイツGPで優勝を飾っている。

青山博一はホンダのライダーとして世界へ進出した。ホンダのライダーとして実力が試される2年目、2005年の日本グランプリで優勝を飾ったものの、翌年のホンダのシートに空きは無かった。そんな青山にオファーを出したのはオーストリアのバイクメーカー、KTM。KTMはヨーロッパで急成長を見せているメーカーで、エナジードリンクの「Red Bull」の支援を受けてGP250、GP125に出場している。
青山博一(写真提供:モビリティランド)

青山は日本のトップメーカーを離れ、ライダー人生を賭けて海外メーカーとの仕事にチャレンジした。そして、2006年の日本グランプリ、青山博一の努力と挑戦は地元グランプリでの優勝という最高の形で実った。
青山博一(写真提供:モビリティランド)

ホンダのお膝元、ツインリンクもてぎをKTMで快走!観衆の誰もが成長した青山博一の走りに感動を覚えた。オレンジ色の旗が揺れ、サーキット全体が笑顔で満たされた。青山自身も笑顔で表彰台に上がったが「君が代」が流れファンが大合唱を始めた瞬間、青山は泣き崩れてしまった。

2007年ドイツGPで優勝を飾り笑顔を見せる青山博一
(写真提供:モビリティランド)
こんな感動のシーンをもう一度見たい!当然のことながら日本グランプリでは青山博一に注目が集まる。来年に向けてMotoGPクラスからオファーを受けているとの情報もあり、ここは一発3年連続の勝利でキャリアに箔を付けたいところだ。

GP250クラスには青山博一の弟である青山周平(ホンダ)、高橋裕紀(ホンダ)、関口太郎(アプリリア)の他、ワイルドカード参戦(スポット参戦)で全日本ロードレースを戦う宇井陽一(ヤマハ)らが参戦する。日本人が地元の利を活かして上位進出を狙うGP250クラスのレースは目が大いに注目だ。

青山博一 公式サイト 
次のページではGP125クラスの注目ライダー、小山知良をピックアップする。
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