F1/F1(フォーミュラ1)について

鈴鹿のF1文化を育てたファン達

しばしの開催休止が決まり、センチメンタルな空気が流れた今年の鈴鹿F1日本グランプリ。ファンの目線から鈴鹿F1情報を発信し続けたサイト『F1観戦塾』のヤタさんに今の思いを聞く。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

F1観戦情報サイト『F1観戦塾』

20周年を迎えた鈴鹿F1。
今年も決勝レース日には16万人の観客でスタンドが埋め尽くされた。

毎年鈴鹿のF1を訪れるファンも多く、長い休みをとって、サーキット周辺でキャンプをしながらレースウィークを過ごしたり、思い思いの観戦スタイルでF1のある週末を楽しんでいる。まさに「F1観戦」も文化の領域に達してきている感があるが、その観戦者に鈴鹿F1の情報を提供し続けてきた老舗ファンサイトが『F1観戦塾』だ。その管理人であるヤタさんに鈴鹿F1に対する今の心境を聞いてみた。
『F1観戦塾』には述べ440万件のアクセスがあった。F1直前になると1日あたり4万件以上のアクセスがあるという。


<関連リンク>
『F1観戦塾』

元々イチF1ファン。お客さんの目線で情報を発信

最終コーナーB2スタンド席に掲げられた『F1観戦塾』作成の横断幕。
(写真提供:鈴鹿サーキット)
「F1観戦塾」は98年6月に開設された、ファンによる観戦情報サイトの老舗だ。管理人のヤタさんは91年からF1日本グランプリを観戦し続けている筋金入りのF1ファンである。

ヤタさんは車中泊や野宿で観戦をしていたが、その観戦経験を元に得た情報を当時普及し始めたばかりのインターネットに載せて発信しようと思ったのが『F1観戦塾』をオープンするキッカケだったそうだ。

「僕が初めて鈴鹿のF1を見たのは91年。あの時、最終ラップでセナがベルガーに優勝を譲ったでしょ?当時はインターネットなんてなかったし、場内放送も今よりも聞こえにくかったから、自由席で見ていた僕は家に帰ってテレビ中継でベルガーの優勝を知りました。当時はお客さんに役立つ情報が少なかった。あの時の経験が生きています」

そう語るヤタさんは98年から『F1観戦塾』をオープンし、宿泊情報や交通機関に関する情報などファンがF1観戦に必要な情報を積極的に発信し続けている。しかし、当初は苦労もあったようだ。

「最初は世間一般でもインターネットに対する理解が乏しく、なかなか鈴鹿サーキットからも理解してもらえませんでした。でも、公式サイトでは書けない情報もある。例えば周辺の駐車場の情報。『F1観戦塾』ではプライベートなサイトだからこそ発信できる、ファンにとって有益な総合情報を発信してきました」

地道な努力が評価され、ヤタさんは鈴鹿サーキットからもプレスとして認められ、F1だけでなく鈴鹿の様々なレースに関わっている。
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