バッテリーだけで300万円超!?
現行プリウスがベース車両となる。左フロントタイヤ上の充電プラグ以外は、特に外観上の違いはない |
ついにプラグイン・プリウスが正式に発表となった。残念ながら525万円という常識外れな高い価格だけ一人歩きしてしまい「そんな価格じゃ売れっこない!」みたいな評判も飛び交ってしまっている。確かに525万円という価格、暴力的であります。
考えて欲しい。プリウスの交換用バッテリー価格は定価で12万8000円。バッテリー本体の原価(当然公表されていない)だと4~5万円といったイメージ。プラグイン・プリウスに搭載されているバッテリーの容量を見ると、現行プリウスの4個分。
つまり現行プリウスのバッテリーを4つ搭載したとしたら、15万円高くらいでプラグイン・プリウスを作れるハズ。今回発表されたプラグイン・プリウスは、なんで普通のプリウス(プリウスSで220万円)より305万円も高いのか?
駆動用電池としてトヨタ初となるリチウムイオン電池。満充電の場合、23.4kmのEV走行が可能だ |
こらもう簡単。開発が目論見通り進まず、結果として300万円もするバッテリーになってしまったからだ。とりあえず個人対象の販売でないため(今回販売の対象になってるのは官公庁やエコ関連企業)、高くてもいいだろ、ということ。トヨタだって300万円もするバッテリーが通用しないことなど解っている。
だからこそプレスリリースだけでなく、記者発表会で価格を聞かれた時も公式な価格を発表していない。何が525万円なのか? いわゆる税制上の「簿価」なのだ。
価格が解らないと国からの補助金の金額も出せない。そこで届け出上「525万円」としたワケ。実際の価格を聞いてみたら「リース会社とユーザーとの直接契約なので不明です」。意地悪く取れば、国の補助金やユルい官公庁のサイフをアテにした価格です。