LEXUS(レクサス)/LEXUSの車種情報・試乗レビュー

“好景気育ち”のレクサスRX

クルマ市場が好景気の時期に開発された、レクサスブランド待望のSUV「レクサスRX」。不景気の今、果たしてキツく締まったサイフのヒモが緩むくらいの魅力はあるのだろうか?

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

“ほぼ”認識できない変速ショック

レクサスRXフロント
ラグジュアリーセダンの快適性と、SUVの高い実用性を合わせ持つレクサスRX。価格はRX350が460~565万円、RX450hが570~650万円となる

おそらくレクサスRXの関係者全員が「う~ん!」と思っていることだろう。このクルマを開発している間、忍び寄る景気低迷の足音は全く聞こえていなかったハズ。最終試作車が完成し「いよいよ量産だ!」というタイミングで100年に一度と言われる不況に出くわす。もはや何の対応も出来まい。

そんなことを考えつつ走り出すと「SUVと思えないくらい静かだし滑らかですね」。試乗後、開発担当者に聞いてみたら「徹底的に騒音対策を行いました」。平坦な道を制限速度で走っていると、遠くの方で「ふ~ん」とハミングしているエンジン音と、タイヤの「さ~っ」という音しか聞こえない。

レクサスRXリア
2300rpmという低回転域から最高出力の回転数までの広い回転域で、最大トルクの90%以上を発生。あらゆる速度域でスムーズな加速が得られる

驚くべきはATの変速ショック。6速タイプのトルコンAT(通常タイプのATです)を採用しているのだが、加速中、ギア変わったことを“ほぼ”認識出来ず。同乗者はオーディオのスイッチをオフとしていない限り、速度巡航に達するまで5回もシフトアップしていることに気づかないだろう。

かといって静かなだけじゃない。いざアクセル全開するや「クォーッ!」的な気持ち良い音を立てつつ轟然と加速。280馬力を発生する3.5リッターV6は、必要にして十分なパフォーマンスを確保している。いわゆる正統派の良いクルマに仕上がっているのだった。

  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます