長い距離はニガテ?

iMiEV
軽自動車「i(アイ)」をベースに、大容量のリチウムイオン電池、小型・高性能のモーターが搭載されている(写真:高橋進)

東京から北海道は洞爺湖へ電気自動車(以下EVと略)で行く、という日本EVクラブ主宰の「EV洞爺湖キャラバン」にドライバーとして参加し、来年市販が予定されている三菱自動車の電気自動車「i MiEV(アイ・ミーブ)」に公道でたっぷり試乗する機会を得た。果たしてEVは実用に耐えるのだろうか?

EVの弱点といえば、皆さん「長い距離を走れない」みたいなイメージを持っていることだろう。iMiEVの場合、カタログ上だと160kmというスペックながら、この数値、バッテリー容量をフルに使い切った時のもの。実際はバッテリー寿命を考え、容量の80%分くらいしか使わない。

三菱自動車の担当者に聞くと「ガソリン車と同じでカタログデータは理想値です」。すでに先行テストをしている東京電力などに聞くと、実用走行距離80km程度をイメージすればいいそうな。しかもエアコンやヒーターを使うと、さらに走行可能距離が短くなってしまう。安心して使えるのは60kmくらいまでか……。

iMiEV
充電インフラの急速充電器。約30分で80%の充電が可能。もちろん、家庭用充電(100V、200V)も可能だ(写真:高橋進)

さて。EVキャラバンは、東京から北海道までの間、途中で急速充電などをしながら走ることになる。豊富に予算あれば道中に急速充電器をたくさん設置するという作戦も取れるが、写真を見ていただければ解る通り相当大がかりな装置。工事も必要なため、気前よくたくさん設置するというワケにもいかない。そんなこんなで、70km近く無充電で走らねばならない区間も出てきてしまった。

当然ながらエアコンなど禁じ手。ミスコースさえ「次の充電地点に行けない」という決定的な状況となってしまう。事前の打ち合わせの際、日本EVクラブの舘内代表から「頼むから何とかタスキは繋いで欲しい!」。