新しいマジェスタを見て意外に感じたのが、すでに発売されているクラウンシリーズとの関係。今までのマジェスタは、クラウンより完全に一回り大きいクルマだった。しかし新型マジェスタのスペックを見ると、ホンの少ししかクラウンと違わない。例えば全幅はクラウンの1780mmに対しマジェスタ1795mm。全長もクラウン4840mmマジェスタ4950mmといった具合。室内スペースに決定的な影響を与えるホイールベース(前輪から後輪までの距離。この間に人が乗る)や、室内寸法などはクラウンと全く同じなのだ。これ、現行セドリックとシーマの関係のようなもの。コスト掛けずに大きなクルマを作ったということ。

 新型マジェスタは「V8を搭載しているのに軽い」とか「価格がリーズナブル」と言う評価を得ているけれど、クラウンと共通シャシであれば当然だと思う。いや“クラウンのV8”なら、少なくとも価格的には安くないんじゃなかろうか。参考までに書いておくと今までセルシオはマジェスタと限りなく近い車格だったけれど、明らかに離れた感じ。エンジンと6速AT以外、ほとんど全ての点でセルシオの方がコスト掛かっているだろう。開発中の次期型セルシオは、現行モデルより一段と気合い入ったモデルになると言われているから、もしトヨタ渾身の高級車に乗りたいなら、次期型セルシオを待つこと。それまでの繋ぎにマジェスタ買うならいいですけど。


 といった生い立ちを前提にしてマジェスタのスペックなど分析してみよう。最も大きなニュースは、自動停止機能まで付く低速域でのクルーズコントロールだと思う。

実際に休日の渋滞や首都高で使ってみないと評価できないが、トヨタによれば「ほとんどの条件でキチンと使えます」。残念なのは30km/hまでしか稼働しないこと。100mくらいの到達距離を有すレーダーなら50km/hだって使えるだろうが、そうすると普通のクルーズコントロールの稼働速度域と重なってしまう。つまりノロノロ走行から100km/hまで自動運転になってしまうワケ。自動運転嫌いの国交省としちゃ辛抱ならんか? だから30km/hまででしか使えない。

 また、トヨタでは初めてとなる、レーンキープアシスト機能が付く。すでに日産とホンダで実用化されているけれど、今まで完全手放し走行を禁じ手としていた。日産は極めて弱いアシストしか行っておらず、事実上ハンドル握っていないとすぐ車線から逸脱してしまう。ホンダの場合、ハンドルから手を離して数秒経つと自動的にアシストが解除された。マジェスタは自動運転に限りなく近づいているそうな。

このあたり、実際に様々な状況で試乗してみないと評価できない(7月中旬に行われる試乗会では時間的に短いため解らないだろう)。少し長い距離を乗れる機会があったら、レポートしてみたいと思う。個人的には大いに期待してます。