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6速ATを採用したNEWセルシオの魅力度は上がった? セルシオがマイナーチェンジ!

トヨタの最高級セダン「セルシオ」が現行型で初となるマイナーチェンジを実施した。初の6速オートマチックと最新のプリクラッシュセーフティを備えたNEWセルシオは魅力的なクルマになったのか?

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

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セルシオが初めてのマイナーチェンジを行った。大きな変更点は三つ。ATの6速化と、スポーティなeRバージョンに18インチタイヤを履かせたこと。そしてホンダのようなミリ派レーダーを使う追突事故のダメージ低減機能を付加した点である。それぞれ紹介してみたい。

まずATの6速化から。今までのセルシオは5速ATを採用していたが、巡航燃費を稼ごうとすると、もっと高いギアレシオ(100?走行時の回転数を低くする、という意味)にしたい。しかし高くした場合、街中で使えるギアは4速分になってしまう。自転車のギア段数と同じで、多い方がいろいろな場面でちょうど良いギア比を選べ燃費も向上するのだ。

試乗してみると驚くほど滑らか。エンジン音は静かだから、隣に乗っていると変速していることが解らないほど。高速巡航時の回転数も低くなっている。唯一の要改良点はキックダウンのレスポンス。90?くらいで走行中、追い越し加速などでアクセル全開にした際、5速ATよりシフトダウンのタイムラグ大。もう少しレスポンス良くなれば最高だと思う。18インチタイヤの採用は、何らデメリット無し。私のセルシオも18インチタイヤ履かせているけれど、やっぱりノーマルより乗り心地は悪化してしまっている。eRバージョンの18インチに乗ると、セルシオらしい快適な乗り心地をしっかりキープ。もちろんハンドリングだって良い。

追突対応ブレーキは、トヨタで言うところの「プリクラッシュセーフティ」(トヨタの人はプリクラと略す)。ミリ派レーダーで障害物を感知し、追突が避けられないと判断するや、ホンダのように自動で0,6Gの”ほぼ”フルブレーキを掛け、シートベルトの弛みを巻き取る。ホンダと違うのは、事前の警告(フルブレーキの前の段階としてシートベルトをキュキュと巻き取る)が無いこと。その変わり、フルブレーキング時に出てしまうノーズダイブの防止機能を付けた。フロントが沈み込むと、設計通りの潰れ方(衝突試験はフラットな姿勢で行う)をしない。ノーズダイブしなければ、フルにクルマの安全性を発揮出来るそうな。

今回のマイナーチェンジ、どう評価したらいいだろう? 実は私もセルシオを持っており「エンジンやデザインが大きく変わったら残念だな」と思っていた。実車を見ると、基本は同じ。6速ATも一長一短で決定的じゃない。プリクラのみ欲しいと思うものの、C仕様のみの設定な上、DVDナビとクルコンがセットで78万7千円。ちょっと買えません。ということで、これからセルシオを買おうとしているなら魅力アップとなったが、乗り換えたくなるほどのマイナーチェンジでは無かった。価格はA仕様が565万円22万円アップ。C仕様も15万円アップの635万円となっている。18インチのeRバージョンは620万円。
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