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危険なネットディーラーに注意

クルマもインターネットで買う時代になったのも束の間、破綻しそうなネットディラーも出てきており、徐々に被害も出ているようだ。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

6月13日に自分のHPで「破綻しそうなインターネットディーラーがある。十分注意して欲しい」と書いたところ、何件か「頼んだのですが大丈夫でしょうか?」という問い合わせをもらった。どこのインターネットディーラーか聞いてみたら、困ったことに皆さん悪いウワサの業者。もちろん早速解約することをすすめ、もし「メーカーに発注済みなので解約は出来ない」と言われたなら、どこから自動車メーカーにオーダーしたのか聞くように、とアドバイスした。数日後、返事を頂いたので紹介したい。

『ネット販売について質問させていただいた石川(仮称)です。おっしゃるとおりこの会社はとんでもない詐欺会社だということが分かりました。まずメーカーに車台番号の確認を取ったところ、さすがにそれは教えられないということで自動車公正取引協議会に問い合わせると「よく問題を起こす会社なので警察に相談してみては?」といわれ、事務所のある警察署に行った所「やっぱりですか。あそこの会社の苦情は本当に多いんです」という返事が返ってきました。まだ私の場合商談中ということで被害届けは出せないそうですが契約解除をしたいです。ただ先に80万近くを入金したので返ってくるか分かりません。「車はあるのに金返せとはどういうことだ」と、言いがかりをつけそうなのでその時は警察や弁護士に相談したいと思います』

極めて怪しい。この業者、すでにディーラーとして成り立っていないと思われる。また、別の方は「2月にストリームをオーダーしました。しかしまだ納車されない」(6月中旬に相談されたケース)。いくらストリームが人気車だとはいえ、納車に4ヶ月も掛かるなんて聞いたことない。メーカーに聞いてみたら「特殊なオプションのため受注生産になったとしても、そこまで掛からないです」と言う。これまた心配だ。 自動車の売買は大きな金額な上、契約の際、必ず前金を必要とする。インターネットディーラー側もドタキャンされてバイバイじゃ大損。一度登録してしまうと、イッキに値下がりするためだ。したがって良心的なインターネットディーラーでも前金は必要なケースも多い。これまた被害額が大きくなる要因か。

残念なことにこの件で大きなダメージ(風評被害のようなもの)を受けているのが、キチンとした取引をしているインターネットディーラーである。例えば『オートバイテル』のようなインターネットディーラーは、自社でクルマを販売するのでなく正規ディーラーを紹介するシステム。したがって信用度からすれば普通のディーラーと同じ。何かあればメーカーで責任を取ってくれる。『業販店』と呼ばれる、複数のメーカーをディーラーがインターネット販売も手がけているケースの場合も、これまた普通の業販店と同じ信用度を持つ。もし「どうしても心配」なら、契約金までローンにすればよかろう。一般的なローンは信販会社が担保としてクルマを位置づけるシステムだから、お金だけ取られてしまうことは無い。
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