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肌を美しく見せる“秋色”は?配色調和をチェック!

立秋を過ぎると、ワイン、マロンなど深みのある色がディスプレーを彩り始めます。季節感を先取りすることも大切ですが、あなたを美しく引き立ててくれる色を取り入れると効果的です。3つの肌色サンプルと10の“秋色”を組み合わせた30の配色例をご紹介します。

松本 英恵

執筆者:松本 英恵

カラーコーディネートガイド

実りの秋を思わせる深みのある色。あなたの肌を美しく見せる色を探しましょう。

実りの秋を思わせる深みのある色。あなたの肌を美しく見せる色を探しましょう。

夏の終わりになると、実りの秋を思わせる深みのあるカラーで季節感を先取りしたいもの。深みと鮮やかさを兼ね備えた秋色を身につけると、肌の色みが増して艶やかに見えます。しかし、肌色との相性には良し悪しがあり、必ずしもあなたを美しく見せてくれるとは限りません。

記事「肌色をきれいに見せるカラーコーディネート」や「鮮やかな色は肌を艶やかに見せる?配色調和をチェック」で、ご紹介したように、隣り合う色の組み合わせ方によって、色の見え方は変化します。

身につけるファッションアイテムの色によって、肌がくすんで見えることもあれば、反対に透明感がアップして見えたり、血色よく見えることも。そこで、今回は、3つの肌色サンプルと10色相から鮮やかな色を組み合わせて、30通りの配色例をつくりました。肌色の見え方の違いを確認して、秋らしい色を上手に着こなしましょう!

3つの肌色サンプル

色相環、ピンク系の肌色、ナチュラル系の肌色、オークル系の肌色

色相環、ピンク系の肌色、ナチュラル系の肌色、オークル系の肌色

配色例につかう肌色は、「ピンク系の肌色(2.5YR 7.0 /4.0)」「ナチュラル系の肌色(5.0YR 7.0 / 4.0)」「オークル系の肌色(7.5YR 7.0 /4.0)」の3種類。

YRという記号は、黄赤(オレンジ色)の色相を表しており、2.5YRは赤の色相に近く、7.5YRは黄色の色相に近いことを示しています。YRの右側の2つの数値は、明るさの度合い(明度)と鮮やかさの度合い(彩度)を示しています。肌色とは、うすいオレンジ、明るい灰みのオレンジと言い換えることもできます。

それでは、配色例をご覧ください。

マホガニー(赤系)、ブラウン(オレンジ系)

上段はマホガニー、下段はブラウン 肌色は、左側はピンク系、中央はナチュラル系、右側はオークル系

上段はマホガニー、下段はブラウン 肌色は、左側はピンク系、中央はナチュラル系、右側はオークル系

上段はマホガニー、下段はブラウンと3つの肌色の配色例です。

マホガニー(赤系)とブラウン(オレンジ系)を比較すると、マホガニーは肌色から色みを引くのに対して、ブラウンは肌色の色みを増して血色よく見せます。どちらが好ましい印象になるのか、3つの肌色をチェックしましょう。

左側のピンク系の肌色は、マホガニーは肌の透明感が上がり、ブラウンは肌の赤みが強調されます。どちらかといえば、マホガニーの方が好ましい印象を与えるのではないでしょうか。

中央のナチュラル系の肌色は、マホガニーは色白に、ブラウンは健康的な肌色に見えます。甲乙つけがたいので、お好みで選ばれるとよいでしょう。

右側のオークル系の肌色は、マホガニーは血色が悪く見え、ブラウンは健康的な肌色に見えます。どちらかといえば、ブラウンの方が好ましい印象を与えるのではないでしょうか。

ゴールド(イエロー系)、オリーブグリーン(イエローグリーン系)

上段はゴールド、下段はオリーブグリーン 肌色は、左側はピンク系、中央はナチュラル系、右側はオークル系

上段はゴールド、下段はオリーブグリーン 肌色は、左側はピンク系、中央はナチュラル系、右側はオークル系

上段はゴールド、下段はオリーブグリーンと3つの肌色の配色例です。

ゴールド(イエロー系)とオリーブグリーン(イエローグリーン系)を比較すると、肌の色みに関わらず、ゴールドは肌色との境界が曖昧に、オリーブグリーンは肌との境界がすっきり見えます。

ゴールドのように境界が曖昧に見える配色は、ソフトフォーカスをかけた写真のように、ほうれい線のようなお肌の悩みを曖昧に見せてくれる効果も期待されます。

ビリジャン(グリーン系)、プルシアングリーン(ブルーグリーン系)

上段はビリジャン、下段はプルシアングリーン 肌色は、左側はピンク系、中央はナチュラル系、右側はオークル系

上段はビリジャン、下段はプルシアングリーン 肌色は、左側はピンク系、中央はナチュラル系、右側はオークル系

上段はビリジャン、下段はプルシアングリーンと3つの肌色の配色例です。

ビリジャン(グリーン系)やプルシアングリーン(ブルーグリーン系)は、肌の赤みと補色の関係なので、肌を血色よく見せる効果があります。ビリジャンとプルシアングリーンを比較すると、ビリジャンの方が肌の色みを増して血色よく見せる効果が高く、プルシアングリーンは肌の色みを引いてすっきりとした印象を与えます。

左側のピンク系の肌色、中央のナチュラル系の肌色は、ビリジャンを合わせるとやや色白に、プルシアングリーンを合わせると調和のとれた印象を与えます。右側のオークル系の肌色も同様ですが、ビリジャンの方が全体的に調和のとれた配色となっているのではないでしょうか。

深みのあるグリーン系は、どちらかといえば男性に好まれる色です。マニッシュな印象を演出したいときは好適なので、TPOを考慮すると、カラーコーディネートの効果が高まります。

ピーコックブルー(ブルー系)、ミネラルブルー(ブルーパープル系)

上段はピーコックブルー、下段はミネラルブルー 肌色は、左側はピンク系、中央はナチュラル系、右側はオークル系

上段はピーコックブルー、下段はミネラルブルー 肌色は、左側はピンク系、中央はナチュラル系、右側はオークル系

上段はピーコックブルー、下段はミネラルブルーと3つの肌色の配色例です。

ピーコックブルー(ブルー系)やミネラルブルー(ブルーパープル系)は、肌色(オレンジ系)と明度差が大きいため、肌色との境界をすっきり見せる効果があります。ピンク系の肌色は、肌の赤みがやや強調され、オークル系の肌色は、肌色がややくすんで見えますが、全般的に肌色の対比関係が心地よく、調和のとれた配色となっています。

ブルー系は男女を問わず好感度の高い色ですが、深みのあるトーンはマニッシュな印象を与えます。素材やデザインで、女性らしさを取り入れることが好印象の秘訣です。

プルーン(パープル系)、レッドグレープ(レッドバープル系)

上段はプルーン、下段はレッドグレープ 肌色は、左側はピンク系、中央はナチュラル系、右側はオークル系

上段はプルーン、下段はレッドグレープ 肌色は、左側はピンク系、中央はナチュラル系、右側はオークル系

上段はプルーン、下段はレッドグレープと3つの肌色の配色例です。

プルーン(パープル系)やレッドグレープ(レッドパープル系)は、肌の赤みを含んでいるので、肌を血色よく見せる効果があります。どちらも秋らしいファッションカラーですが、個性的でセクシーな印象を与えます。TPOやご自分のパーソナリティに合わせて、上手に取り入れるとよいでしょう。

今回は、3つの肌色の色見本と10色相から秋らしい色との配色例をご紹介しました。深みと鮮やかさを兼ね備えた色は、リッチで大人っぽい雰囲気があります。「秋」を先取りしたいときに効果的ですが、あなたの自身の肌色と調和しているかどうかを見極めることも大切です。「肌色がきれいに見える」ことは、似合うかどうかの判断材料のひとつです。ぜひ、「肌色を美しく見せる色」を手に入れて、バランスのとれた着こなしを楽しんでみませんか?

【参考文献】

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