夏から秋のファッションカラー   色みは3つの方向へ
レトロな赤  精度感のある色表現へ
ミックス感覚でコーディネート  ショップと通行人の色は別?

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夏から秋のファッションカラー

今年の夏は、まだ梅雨も明けないうちに何度も台風が上陸し、夏を無視して秋を迎えたような気分で始まりました。

ちょうど時を同じくして、本来なら夏の後半に行われるはずのバーゲンを、初夏にぶつけて売上を伸ばした店があらわれました。不況のおり、シーズン前に良い品を安く購入できることから消費者が飛びつき、ブランド/ノーブランドに関わらず、夏の間中バーゲンセールが続きました。

これは夏物だけではなく秋物商品も同時に放出するもので、ハイネックのノースリーブニットや、秋色のTシャツがワゴンを占領。マジックで「秋モノ」と書かれた山積みのダンボール箱を見てたくましさすら感じたものです。「秋の色や素材を先取りして夏に着る、使う」ことを提案したのは、ファッション誌も同様で、夏色をさしおいて秋の新色コスメ特集を組んだ雑誌も少なくありません。

例年のように、真正面から夏と向かい合う気がないのはすぐわかりました。かといって責めるつもりは全くなく、これはもしかしたら、昨年、夏をノリよく元気に過ごした直後、テロによって鼻柱をへし折られたことが関係しているのかもしれませんし、あるいは、近年の華やかな色返りに疲れてしまったせいかもしれません。騒ぎの後、歩きなれた風景をながめながら家路につくような、そんなムードがただよっています。

ファッションの場合「春夏(SS)」「秋冬(AW)」という分類が一般的ですが、今年に限っては「サマー・オータム(SA)」と括ってしまいたいほど。来年はどうなるかわかりません。秋が来て、やっと長いリハーサルを終えようやく本番を迎えた、そんな安堵を今感じます。


色みは3つの方向へ

さて、昨年は「2001-02秋冬ファッションカラー」でもご紹介したように、夏は「黒」「白」「赤」が、寒くなるにつれ「オフホワイト~ベージュ~ブラウン」が街を彩りました。モノクロ人気はずっと続いています。それでは、夏から秋の注目の色をご紹介しましょう。全体的にレトロ調のくすんだ色やデザイン。大まかに3つの色みに分けてみました。




癒しのナチュラルカラーです。昨夏から秋冬にかけてよく売れたのは黒で街行く人も黒が多かったのですが、店舗のスペースを広くとっていたのはこの色でした。「オフホワイト」「アイボリ」「ベージュ」「ブラウン」の素朴で柔らかな色。ボヘミアンをキーワードに、フォークロア調の装飾を伴って流行しました。




ほかのモノクロ、ベージュ系、ブルー系は、マニッシュまたは年齢性別を感じさせないデザインやコーディネートが多いのですが、この「くすんだ濃淡ピンク」「赤紫を含んだブラウン」「(ややつやのある)チョコレート色」「(やや粉っぽい)ココア色」は、唯一、女性的なフェミニンなイメージをかもしだしています。ブラウスやワンピース、丸みを帯びたバッグや靴に、この色が見られます。




「ヴィンテージ」は、今後最も唱えられるキーワードとなることでしょう。単なる懐古主義ではなく、上質感や洗練感、本物志向、細部まで注意深くこだわる、貴い経験、大切にしたい郷愁。ジーンズのヴィンテージが代表的ですが、別にブルーに限りません。素材に合ったヴィンテージカラーがあります。

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