赤のイメージと基本的特徴
各分野でどのように使われているのか?
各分野でどのように使われているのか?
赤の特徴や注意点を分野別にまとめてみました。
コンピュータ・ホームページ
目立たせたいからと文字を赤くすると、警告文に見えユーザーを萎縮させます。鮮やかな赤を使うなら画像で、文字なら薄いソフトな赤にします。ビジネス用webサイトであれば、ブルーや薄いオレンジの文字でも十分目立たせることができます。鮮やかな赤を画面全体に使った場合、刺激が強く非常に読み難いので、できるだけ薄いor暗い色にして、文字色との明度差をつけましょう。
ファッション・メイク
デザインやTPOによってポップにも格調高くも見え、カジュアル、フォーマルの両方で人気。圧倒的に女児向けの服やおもちゃに多い赤ですが、元気で活発な様子を表すため男児向けにもよく使われます。メイクでは血色をよく見せますが、赤みを消したい部分や充血した目の近くに赤を持ってくるのは逆効果。赤い口紅は、古代、魔除けのために塗られていました。鮮やかな赤は艶やか、ピンクは可愛らしい、濃い深い赤はクラシックなイメージ。
食品・料理
食物の完熟度、辛さ、調理したときの熱さを表し、また食欲をそそる色。見た目を赤くすることで実際よりも辛く熱くおいしく感じさせることができます。地味な色であるためにぼんやりした味に思える料理でも、赤い食物を少しプラスするだけでメリハリのある料理に変身。朱塗りの器や盆は祝いの席にふさわしく、赤飯にも同じ意味があります。赤飯は古来種「赤米」で炊いた色が基になっています。
インテリア・景観
おなじみトイレやお風呂の女性用は赤、防火・禁止・危険標識も赤。慣用的に使われている色は、むやみに変更したり逆にするとユーザーを混乱させます。特にあらゆる世代が利用する部屋や建物は、慣用色や安全性に留意して色を選ぶ必要があります。赤は暖かさを感じさせる色(暖色)で、寒い部屋に使うと暖房費の節約に。繁華街や駅前における派手な赤い看板は、近年、景観を壊す色とされ問題となっています。
商品・店舗・広告
遠くからでもよく目立つ(誘目性が高い)色で、看板や広告では決まって鮮やかな赤(金赤)が使われています。特に子どもの目を引くため、幼児向け商品や店舗ではかかせない色ですが、近年大人と同じような色彩とデザインが好まれるようになったため、やや減りつつあります。心身ともに興奮と緊張をもたらし、時間が早く過ぎたように感じられ、商業空間において客の回転を早めます。
仕事・勉強
赤を身につけることによって情熱、やる気、行動力がある人に見え、自身も赤を見ることでやる気を奮い起こすことができます。新分野や語学など普段よりエネルギーを必要とするときに使うとよいでしょう。逆に持続力や冷静さを必要とするときは避けた方がよいかも。使い過ぎると自己主張や支配欲が強くせっかちだと思われます。TPOや分量に気をつけて。
スポーツ
選手の俊敏な行動とサポーターの熱中をもたらしますが、長時間使うと疲れやすくかえってストレスがたまるので注意。サッカーの「レッドカード」は、「イエローカード」より悪質なプレーや危険行為による退場処分を意味します。
映画・音楽・本
登場人物や場面の対立、戦い、激しさ、スピード感、力強さを表現。入試シリーズ大学別過去問題集は、表紙が朱色であることから通称「赤本」と呼ばれています。その他教則本も、実際は表紙が赤くなくても「赤本」と呼ぶことがあります。
自然
動物の中には鮮やかな赤を身体色に持つものがいます。これは外敵に対する威嚇、誇示、警戒を表し、目立つことによって逆に身を守っています。動物の色の識別能力は種によって異なり、人間が見ている色(可視光)とは別の見え、たとえば紫外線による見えの違いを利用しているものもいます。植物の赤は、アントシアン色素が関係しており、酸性、アルカリ性の度合いで色が赤~紫~青~緑に変化します。
次回は、配色例をいくつかご紹介したいと思います。(順次アップしていきます。)
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