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1980年代以降の建築とファッション

国立新美術館にて開催中の「スキン+ボーンズ―1980年代以降の建築とファッション」展。創造性の高い建築家やデザイナーの作品を概念、形態、構成、技法等を切り口として、建築とファッションの共通性を検証します。

遠藤 友香

執筆者:遠藤 友香

レディースファッションガイド

新しい美術館の形「国立新美術館」


THE NATIONAL ART CENTER.TOKYO国立新美術館今年1月に六本木に開館された、日本で5番目の国立美術館である「国立新美術館」。特定のコレクションを持たず、国内最大級の展示場(14,000m2)を生かして、多彩な展覧会の開催、また美術に関する情報や資料の収集・公開・提供、教育普及などを行うといった、既存の概念に縛られることのない、まったく新しい形の美術館です。

まず、国立新美術館に到着して、一際目を惹くのが、建物の前面を覆っている、波打つような曲線が印象的なガラスのカーテンウォール。周辺の緑と調和するように存在するこの建築物を設計したのは、日本を代表する建築家、黒川紀章氏。この美術館は様々な機能性を追求して設計されており、車いす仕様のエレベーターによるバリアフリー対応、免震装置による地震・安全対策、地下自然換気や雨水の再利用による省エネ・省資源対策、また地下鉄乃木坂駅に直結する連絡通路の完備など、デザイン・機能性ともに優れた建築物となっています。

また、「新」という漢字をモチーフとした、国立新美術館のシンボルマークとロゴタイプのデザインを手掛けたのは、これまで数々の賞を受賞している、実力派アートディレクター/クリエイティブディレクターである佐藤可士和氏。佐藤氏によると、「建築と共にその『新しさ』『先進性』『独創性』『進化し続ける精神』を象徴した表現でなければならない。そして、この美術館設立に関わる人々の心に共通して流れる想いを集約し、日本の美術界の、現在から未来に向けてのメッセージを社会に対して発信できるような表現でなければならないという思いでシンボルマークをデザインした。」とのこと。「新」をモチーフとした、全てのエレメント、そして全ての角が開かれているデザインを通して、その想いが伝わってくるよう。

【CONTENTS】
Page2:建築とファッションの近似性を探る
Page3:共通の概念
Page3:形態の生成
Page4:構成の技法
Page4:両者の融合


次のページで、早速、国立新美術館の中に入って、「スキン+ボーンズ」展を観ていきましょう。
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