国債・債券/公社債(その他)についても知ろう

債券型ファンドは目的で選ぼう!(2ページ目)

債券型ファンドを選ぶ時は、「自分が何を求めて債券型ファンドを買うのか」を見失わないことが大切です。目的が異なれば、選ぶファンドも異なります。しかし目的を忘れてしまうと、リターンが高いものばかりに目がいってしまいがちです。

やがら 純子

執筆者:やがら 純子

マネープラン入門ガイド

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 分散投資先のひとつにしたい

どの国の債券が含まれている?

どの国の債券が含まれている?

分散投資の分散先の一つとして債券型ファンドを探している場合は、まず、今持っている資産との相性を考えましょう。相性とは、「リスクの低減効果が高い組み合わせ」のことです。

一般的に、「日本の株式と相性がよいのは海外債券」「外国の株式と相性がよいのは日本の債券」です。

リスク分散が目的の場合は、一つ、忘れてはならないことがあります。それは、「分散投資における債券の役割は、リターンの追求ではなく、リスクの低減効果である」ということです。リターンの追求は株式にお任せし、債券にはその株式のリスクを緩和する仕事をしてもらおうということです。ですから、選ぶ債券ファンドは安全性の高い「高格付け」のファンドが適しているといえるでしょう。海外債券ファンドを選ぶ場合は、ハイリスクハイリターンの新興国債券ファンドではなく、先進国債券ファンドのほうがよいと思います。
 

リスク承知で利益を求めたい

リスク承知で利益を求めたいと考えて債券ファンドを探している人は、そもそも海外債券型のファンドを念頭においていることでしょう。海外債券にも種類があります。一口に海外債券といっても、発行される国によって経済成長の安定性や勢い、政治情勢はまちまちです。どのような国の債券に投資するのかを確認して、納得してから購入してください。

■ソブリン債に投資するファンド
主に先進国の政府機関などが発行する債券に投資します。債券自体の格付けは高く、安全性が期待できますが、海外の債券ですから為替リスクはあります。

■エマージング債に投資するファンド
主に新興国で発行される債券に投資します。経済状況が安定していない国の債券や、政治的に不安定な状況にある国の債券は、債務不履行になるリスクが高い分、金利が高く、高い利回りが期待できますが、現地通貨建ての場合は為替リスクも高くなります。

■ハイ・イールド債に投資するファンド
リスクが高く、その分利回りが高い債券型ファンドです。日本を含む先進国で発行される債券でも、財務状況が悪化している企業が発行する社債などでは、リスクが高いものがあります。それがハイ・イールド債券です。

投資信託は複数の債券に投資していますので、投資対象になっている債券の1つが債務不履行(金利や償還金が支払われないなど)に陥っても、投資信託そのものが無価値になってしまうわけではない点も理解しておきましょう。
 

まとめ

自分の目的を考えずに選ぶと、「高利回り ◎◎%!」といった数字に目がいってしまうものです。その結果、高いリスクを背負いすぎてしまうことになりかねません。債券ファンドに限らず、金融商品を選ぶ時は、何を目的に選ぶのか、自分が背負えるリスクを超えてないかをきちんと確認することが大切です。
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