企業年金・401k/401k企業型の運用のポイント

401k資産運用テクニックの基本のキホン(3)(3ページ目)

全国350万人の悩める401k会社員のための、資産運用基礎講座も3回目です。会社がなかなか教えてくれないツボを今回もお教えします。今回は「○×投信を買うか」考える前に考えておかなければいけないツボです。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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10%刻みで考える「401kの投資割合」

以下は、投資割合を10%刻みにした場合の運用の利回りの早見表です。

(投資割合):(元本確保割合) (標準的利回り)/(うまく儲かったときの利回り)/(大損した利回り)
 0 : 100   0.30% /  0.30% /  0.30%
 10 : 90   0.67% /  2.67% /  -1.33%
 20 : 80   1.04% /  5.04% /  -2.96%
 30 : 70   1.41% /  7.41% /  -4.59%
 40 : 60   1.78% /  9.78% /  -6.22%
 50 : 50   2.15% / 12.15% /  -7.85%
 60 : 40   2.52% / 14.52% /  -9.48%
 70 : 30   2.89% / 16.89% / -11.11%
 80 : 20   3.26% / 19.26% / -12.74%
 90 : 10   3.63% / 21.63% / -14.37%
100 : 0   4.00% / 24.00% / -16.00%

自分が何割くらい投資をするか決めるときには、どれくらい投資をするとどれくらい増やせる可能性があるのか、またどれくらい減る可能性があるのか、を知っておくことが大切です。その参考としてほしいと思います。

もし、「えー、自分の投資割合だと●%もマイナスになる可能性あるの?」と驚いた人は、値下がりの可能性を甘く見ており、そのリスクを知らずに運用をしていた、ということです。これを知って、今の運用方針でよしとするか、投資割合を少なくするか考えてみてください。

そしてもちろんのことですが、投資をするということは下がる可能性ばかりではありません。株価等が値上がりしたとき、資産を大きく増やす可能性も高まります。例えば60%の投資割合で運用をしてうまくいけば、14.5%の値上がりの可能性もあるわけです。(2009年度の運用成績では10%を超えている人がたくさんいます)

また、一般的な企業では2~2.5%程度の利回りを確保しておけば、退職金の水準を維持できる設計が多いのですが、50~60%の投資割合にしておけば平均的にはこれに近い成績が期待できるということもイメージできます。

これを参考に、自分なりの投資割合はどのくらいがいいか、試行錯誤しながら検討してみてください
いずれにしても「○×投信を買うか買わないか」よりも先に「私は何割ほど投資信託を買うか」を検討することが401k運用の最初のステップだと覚えておいてください。

次回は、投資信託の買い方にスポットを当てていきたいと思います。
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