外国株/ベトナム株を買ってみよう

ベトナム株で注目業界、銘柄は?

ベトナム株はちょうど15~20年前の中国と同じような状況ですから、銘柄の選び方も、当時の中国を考えればいいのではないかと思います。つまり、今のベトナム株の場合、主要業界のトップ企業を買い集めるということでよろしいのではないかと考えます。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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ベトナム株で注目の業界、銘柄は?

同じ新興国と言っても、たとえば中国とベトナムは全く異なります。これは現地に行ってみるとすぐに分ることですが、中国の上海や北京などの大都市は日本以上に高層ビルが林立しています。高速道路もしっかりと整備されており、港湾をとっても大きなコンテナ船が入ることができる港湾基地がいくつもあります。一方で、ベトナムは全てがまだまだなのです。高速道路や鉄道はありませんし、道路の整備もしっかりしていません。それから大きなコンテナ船が入る港湾基地はこれから造る所です。原油は取れますが、それを精製する石油化学コンビナートも十分でありません。つまり、インフラもしっかりしていないし、自分の国で必要なものも十分に作れる状況ではないのです。その結果、基本的には慢性的な貿易赤字国です(ちなみにインドも貿易赤字。中国は黒字)。

ベトナムの1人あたりGDPは1000ドルです。同じ新興国ではインドが同じレベルですが、中国は3000ドルを超えており、ブラジルは8000ドルを超えています。つまり、ベトナムは同じ新興国とは言っても、まだまだ、本当にこれからといった様相で、中国の後ろを15~20年遅れぐらいで追いかけているという状況なのです。このような観点に立つと、ちょうど15~20年前の中国と同じような状況ですから、銘柄の選び方も、当時の中国を考えればいいのではないかと思います。

中国株の場合、インフラや輸出関連株から内需関連株に軸足が移ろうとしているところですが、ベトナムではまだまだ全ての分野がこれからです。もちろん安定度を取れば中国株に軍配があがりますが、不安定な分、当たったときのリターンが大きいのも今のベトナム株の特徴だと思います。たとえば、ベトナム不動産業界トップのホアンアインザーライ(HAG)は年率50%のペースで成長しています。一方で中国の不動産最大手である万科企業(200002)は既にとてつもない規模の不動産会社となっていますが、それだけに成長スピードは年率20%です。むろん、20%のスピードでも10年続ければ6倍以上になりますので、それでもスゴイのですが、これがベトナム株の特徴を良く表していると思います。

以上を加味すると、ベトナム株の場合、主要業界のトップ企業を買い集めるということでよろしいのではないかと考えます。
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