ツーリストからも熱い視線『かっぱ橋道具街』
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東京メトロ銀座線の田原町駅から向かうと最初に出会う『ニイミ洋食器店』の巨大像。ここを入り口に道具街は800メートル続きます |
上野と浅草の間に位置する『かっぱ橋道具街』。古くから飲食店を営む人向けの問屋街として知られてきましたが、最近ではほとんどの店で個人向けの小売りもしてくれ、料理好きにはたまらない“食のパラダイス”として人気を集めています。外国人観光客からも熱~い視線を送られているかっぱ橋。プロ御用達の逸品からリーズナブルな食器まで、キッチン用品ハンティングに向かいましょう!
像が! ミイラが!! 河童伝説の街
東京メトロ銀座線『田原町』、日比谷線『入谷』、つくばエクスプレス『浅草』駅などから徒歩5分程の場所にあるかっぱ橋道具街は、約800メートルの商店街です。明治時代の末から古道具屋が集まりだしたというこの街は、2012年に100周年を迎える予定。現在は食器、調理道具、厨房設備、包装用品、サンプル、看板、ショーケースなど、調理に関係する商品を扱う店170店舗以上が集まっています。
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お店が一軒開けそうなスペースに鎮座する『かっぱ河太郎』。黄金色に輝く姿、御利益ありそうなたたずまいです |
ところでこの街のシンボル的存在になっているのが、2003年、道具街誕生90周年を記念して登場した、ゴールドに輝く『かっぱ河太郎像』。かっぱ橋道具街通りのほぼ中央に堂々たる姿で鎮座していて、商いの街にふさわしいそのいでたちは一見の価値ありです。
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『曹源寺』。河童の手のミイラを見に行くことは、このエリアの子供たちの通過儀礼なんだとか |
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お賽銭箱にも河童がデザイン。河童の好物(?!)きゅうりがお供えされていました |
そもそもかっぱ橋は河童伝説が残る場所。江戸時代・19世紀初頭、このあたりは度々洪水に見舞われる水はけの悪い土地で、それを見かねた雨合羽商の合羽屋喜八なる人物が、私財をなげうって治水工事を始めたそうです。しかし工事はなかなかはかどらず、困難を極めたのですが、喜八の心意気に感心した隅田川の河童たちが工事を助け、無事完了。人の住みやすい、安全な土地となった……ということです。道具街から少し入ったところにある『曹源寺』、別名“かっぱ寺”には、喜八の墓といわれる石碑と、なんと河童の手のミイラが納められているということです(!)。