西日本を中心に、豪雨が続いています。梅雨明けも八月以降になり、全国的に冷夏の模様です。冷夏は個別企業にも影響を及ぼします。 ではどのようなことが起こるのでしょうか?過去の冷夏時に起こった事象を考察してみましょう。

工場、農地へのダメージ

原料の産地も大雨だったでしょうか?
原料の産地も大雨だったでしょうか?
まず、今回豪雨が続いている地域に工場や農地を持っている企業への影響が懸念されます。
例えば2596キューサイです。同社は広島や島根で主力商品「青汁」の原材料であるケールを生産しており、有価証券報告書の「事業等のリスク」にも、「台風や長雨等の自然災害の影響を受ける可能性があります」、と記載されています。
99年には同社は冷夏の影響でケールの生育状況が悪かった等で、業績が悪化したことがあります。7-9月期の業績には注意が必要です。

ビール等飲料、夏物衣料品の売上減少

暑い夏を見込んだ予測
ビールなどは真夏の天気に大きな影響を受けます
冷夏が続くと、真夏によく売れるビールや清涼飲料水、アイスクリームなどの売上が鈍化します。ビール、飲料、冷菓子製造企業はもちろんですが、コンビニなど、夏にこれらの商品の売れ行きを見込んでいる小売店の売上も影響を受けることになるでしょう。
そのほか季節ものとしては、衣料品の夏物が売れないといった減少も起こります。
各企業のホームページや会社WEB で、7月、8月の月次売上高を確認する必要があります。

米不足、野菜不足価格高騰による原材料調達コストの増加

2003年には冷夏の影響を受け、米不足といった現象が起こっています。同じくすでに各報道で取り上げられているように、キュウリ、キャベツなどの野菜の不作による価格高騰が起こりつつあります。
野菜ジュースなど作物から製品を作る企業が挙げられますが、外食チェーン店などの産業も影響を受けることになるでしょう。原材料調達コストが上がり、利益を圧迫する可能性があります。

これら最終消費者と接する業界は、原材料が上がったからといって流動的に価格を変動することは出来ません。
顧客離れが急激に進む恐れがありますし、メニュー改定の度に余計なコストもかかります。そんなわけで天候の影響による原価率上昇に対し、中々消費者価格で転嫁できない産業は、今から注意を払っておきましょう。
こちらも各企業のホームページや会社WEBで、7月、8月の月次売上高を確認する必要があります。

大雨災害による保険料支払いの増加

保険料支払いの増加には要注意!
保険料支払いの増加には要注意!
保険業界にとっても大雨の影響は軽視できません。アメリカではよく、台風の影響で保険料の支払いが去年の何倍になった!というニュースを聞きますが、こういった大雨、台風被害による住宅保険の支払い増加は、ときに保険会社の財務にも致命的なダメージを与えることもあります。台風、大雨の後の決算には気をつけましょう。

株価は様々な要因で動く

もちろん株価は、気候以外の多くの要因で左右されます。しかし、この大雨ニュースが顕在化する前に、皆今年の気候なども考慮してすでに株価に織り込んで取引されている場合もあります。

ただ保有銘柄やこれから買おうとしている銘柄が、冷夏に関係の無い銘柄かどうかをチェックするだけでも、リスク低減にはなると思います。それ以外にも、今年は花粉が多いとか、大雪になるとか、台風の上陸数が多いなど、気候に関するニュースも天気予報などでチェックしておきましょう。

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