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企業の目に見える資産に注目してみよう No3(2ページ目)

前回の話の中で土地の含み益を持ってそうな会社には特徴があると書きました。今回は、実際の企業をケーススタディとして調べてみようと思います。

西村 剛

執筆者:西村 剛

株式ガイド

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注意するポイント


いくら含み益があっても、全体の資産に占める割合が低ければ意味がありません。200億の資産計上されている会社が10億の含み益を持ってた場合と、50億の資産を持っている会社が10億の資産を持った場合は、どちらも金額は同じですが全体に占める割合が変わってきますから、インパクトが違ってきます。

注意するポイントとしては、その含み益がどのくらいインパクトがあるのか?そして、それを狙った外部の投資家が購入する可能性があるのか?
それを確認しなくてもいけません。それを確認した上で、株価と比較し投資妙味があるかどうかを判断します。





では、東宝不動産の株価を見てみましょう。

7月29日現在で¥814円で時価総額450億。帝劇ビルの含み益だけでも時価総額に匹敵する額があります。ちなみに、都心の土地は年々上昇していますし、実際の取引価格は公示価格より値段が上がりますので、含み益はもっと高くなる可能性がある事が推測できます。

次に、株主構成を確認します。将来、東宝不動産が投資ファンドなどに買収される可能性があるのかの確認です。

筆頭株主は東宝で58.7%を保有しています。これは過半数を握られていますので外部からTOBを、かけられる可能性は低いという事が判断できます。

今回のまとめ


今回は、企業の目に見える価値に注目して、資産に載っている帳簿価格と現在の値段との差いわゆる土地の含み益を持っている会社を探すにはどうした良いのかをご説明しました。

1回目で述べた、今話題の米投資ファンド、スティール・パートナーズ。
彼らは、こうした含み益を持った老舗ブランドを持つ企業などを割安な価格で購入し、経営改善の圧力をかける事によって、業績改善と含み益の解消をはかりながら株価上昇を狙うという事ですよね。

こういった含み益を持っている銘柄は詳しく調べるとまだまだありますので皆さんも実際に調べてみては如何でしょう?


注:今回は、個別に東宝不動産という会社をケーススタディで取り上げましたが、一般的な情報提供を目的としたものであり、購入を勧めているわけではありません。資産運用、投資などに関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いします。



【関連リンク】
  • 国税庁 路線価格

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