株式の権利内容による分類
→普通株:株主の権利に制限のない標準的な株式
→優先株:普通株に比べて優先的に利益配当・残余財産のある株式
→劣後株:普通株に比べて劣後的に利益配当・残余財産のある株式
簡単に言えば上の通りなんですが、これは、新聞を読む際にもポイントになる言葉ですので、じっくり説明しましょか。単純に考えていただくと、この3つの区分けは配当の受け方に関する株主のランクのようなものです。優先株主→普通株主→劣後株主 の順番で優遇措置があります。
優先株は、配当の支払や残余財産の分配において、普通株よりも優先的に取り扱われる株式です。会社の業績が悪化しても、普通株に優先して配当が受けられます。普通株が減配や無配といった状況になっても、利益があれば、優先株には配当が行われます。安定的な配当収入を望む投資家に魅力の株式です。しかし、たとえば議決権が無かったりと株主の権利が普通株に比べて制限されている場合が多いので注意が必要です。
劣後株は、優先株とは逆で、普通株よりも劣った扱いをされる株式です。劣後株を保有する株主は、配当を受ける優先順位が低いので、普通株に一定の優先配当又は優先的分配をした後に配当又は分配を受けることになります。劣後株式は相対的に普通株式の投資魅力を向上させる効果をもっており、発起人や経営者など発行会社と特殊な関係にある者が購入者となるのが一般的です。
その他の特殊株式の種類
上記で説明した株式が代表的な株式の種類ですが、その他にも稀に出てくる株式の種類がありますので、ここでは簡単に説明しておきますね。
→償還株:発行してから一定期間後には会社の利益により消却されることが予定されている株式
→転換株:ある種類の株式から他の種類の株式に転換する権利が与えられている株式。例えば、優先株に普通株への転換条項が付与される、などが転換株です。
今回は、色々な株式の種類を紹介しました。特に、最後に説明した「株式の権利内容による分類」は実際に株式を売買する際に必要な知識ということではなく、新聞やニュースで情報を収集する際に混乱しないようにするための知識です。どの株式はどのような効果を持っているのかを理解して情報を収集するとお金の流れや企業の状態が分かるようになると思いますよ。
以上、ルークでした。