大衆食堂のチェーン店化進む
大衆食で人気 |
従来、町の定食屋はお袋の味を売りとして昔から人々に愛されてきたのですが、個人経営が多かったのが現状です。しかしここ数年この分野もチェーン店化の波が押し寄せてきております。焼肉店や居酒屋、ラーメン屋など続々と外食産業のチェーン店化が進み外食産業の多くの分野で大規模チェーン店が幅を利かせておりますがその波は定食屋の分野にまで広がってきています。
定食屋も、大型チェーン店による「おいしくて」「均一で」「女性でも気軽に入れる」店が普及して、昼ごはんや夕飯の外食市場が変革の時を迎えてきているのです。
ほかの外食産業に比べて、この定食屋のチェーン店は東京の街中でも「大戸屋」は目立ちますが、そのほかではあまり思い当たりません。居酒屋チェーンや焼肉チェーンなどに比べてもまだ目立っておりません。定食市場は需要に比べ供給は少なくまだまだ展開余地が大きいといえると思います。大衆食というカテゴリーは、数ある外食産業の中でも最も多くの人に受け入られる巨大マーケットで、その分野で多数のブランドを持ち出店攻勢をかけ積極的に挑んでいるフジオフードシステム(2752)にご注目ください。
「大戸屋」と「まいどおおきに食堂」
この定食屋チェーンの代表にあげられるのが、首都圏中心に多店舗展開を進めている大戸屋(2705)です。チェーン店の定食屋の先駆けで人気を不動のものとしています。客層は会社員から学生まで幅広く、多くの人に受け入れらております。女性向けのヘルシーメニューも数多くあり、カロリー表示がメニューを選ぶ目安となりやすい。店舗数は9月現在で全国(海外を含む)に189店舗、そのうち都内には83店舗店展開しています。この「大戸屋」は売上の67%が東京都内と、東京での出店を重視してきたのが大きな特徴です。この大戸屋に続いて『通いたくなるお店』ランキングで第2位なのがフジオフードシステムが展開する「まいどおおきに食堂」です。大戸屋が東京中心なのに対して大阪地域中心に展開を計ってきていたのですがここに来て、全国で出店攻勢をかけてきています。
下記は「大戸屋」と「まいどおおきに食堂」の比較表です
大戸屋 | 2005年3月 | 2006年3月 | フジオフードサービス | 2004年12月期 | 2005年12月期 |
売上 | 13,599,000 | 15,041,000 | 売上 | 5,360,000 | 12,165,000 |
営業利益 | 240,000 | 692,000 | 営業利益 | 164,000 | 732,000 |
経常利益 | 226,000 | 678,000 | 経常利益 | 260,000 | 673,000 |
純利益 | 38,000 | 103,000 | 純利益 | 13,000 | 181,000 |
直営店 | 116 | 127 | 直営店 | 116 | 152 |
フランチャイズ店 | 24 | 45 | フランチャイズ店 | 145 | 248 |
全店 | 140 | 172 | 全店 | 261 | 400 |
大戸屋が2005年3月期の140店舗体制から172店舗体制へと前期比22.8%増の出店攻勢なのに対して、まいどおおきに食堂を擁するフジオフードシステムは261店舗から400店舗へと大きく伸ばし、今では500店舗を突破、今後数年で1000店舗体制を目指すという具合に「大戸屋」以上に積極的な出店戦略をとっています。(注意 単位は千円、フジオフードの2004年12月期決算は単独決算) |