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要介護者にやさしい0.5%金利上乗せ定期預金

介護でがんばっている人にご褒美の金融商品です。郵便貯金と信用金庫が取り扱っており、上乗せ金利や損害保険、電話相談などうれしいサービスもついています。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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超高齢社会の日本では、介護が大きな課題となっています。介護保険の導入によって家族の負担はずいぶんと軽減されたと言われていますが、金融商品にも介護家族をバックアップするものがあります。


利率最大1%上乗せ

全国で利用できる金融商品としては、郵便貯金の「介護貯金」――特定の介護状態(要介護4と要介護5)になっている人に対して利率を上乗せする貯金――です。

預金対象者:常時介護を要する寝たきりの人又は痴呆の人
貯金:ニュー定期(除くニュー福祉定期貯金)
上乗せ金利:2割(上限1.0%、下限0.2%)
預入限度額:500万円


特典は金利上乗せだけではありません。貸付を受けるときに

(1) ゆうゆうローン貸付けの上乗せ利率が軽減される。
(2) すべての定期郵便貯金を担保に貸付を受ける場合は上乗せ金利0.5%→0.25%
に軽減される

といった措置が受けられます。


こんなメリットのある「介護貯金」をはじめようと思ったときには「介護貯金利用者証」を交付してもらう必要があります。そのためには

(1)介護貯金利用者証交付請求書
(2)次のいずれかの書類
・介護保険被保険者証
・郵便貯金診断書、公的福祉サービスを利用している旨の書類又は申立書

を郵便局の窓口に提出します。


信用金庫で介護支援定期預金

郵便貯金の介護貯金は、預金対象者を「要介護4、要介護5の認定者」と限定しています。介護保険の認定者の割合では、要支援・要介護認定者が全体の50%弱を占めていることから、介護貯金を利用できる人はかなり少ないと考えられます。

一方、民間金融機関で取り扱う「介護貯金」に準じる預金である「介護支援定期預金」は、預金対象者を「要介護・要支援の認定を受けている人およびその人を介護している配偶者や同居家族」とかなり緩やかな設定である上に、上乗せ金利も「0.3~0.5%程度」とかなり魅力ある金融商品と言えるでしょう。

金利上乗せ以外にも、要介護・要支援認定者が偶発的な事故で死亡した場合には、見舞金として10万円が支給されたり介護についての電話相談を受けることができたりと、介護家族にとってはうれしい特典もついています。

取り扱っているのは地元密着の金融機関である信用金庫ですが、取り扱っていない信用金庫も多く、特に首都圏ではごく一部の信用金庫のみが取り扱うという悲しい現状です。取り敢えず近くの信用金庫の窓口で介護支援定期預金を取り扱っているかどうか確認をしましょう。(介護支援定期預金の内容と取り扱っている信用金庫の紹介は次ページ


現在の定期預金の金利は限りなく0に近いので、介護支援定期預金の0.3~0.5%の上乗せ金利はうれしいサービスです。願わくば地方銀行や都市銀行でもこのような金融商品を取り扱ってほしいものです。


なお、金融機関の健全度については預け入れる前に必ずチェックしましょう!
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