へそくりの原資は「自分で働いて得たお金」
損保ジャパンDIY生命保険(株)「2007年夏のボーナスと家計の実態調査」(2007年6月15日~18日)を基に作成した。 |
とは言ってもへそくりの常道である「生活費を節約してコツコツ貯める」も健在です。世代や、仕事の有無、世帯年収にそれほど影響を受けることなく実行されており、へそくり原資としては3番目(約30%)に挙げられています。
食費・光熱費を見直したい
では、生活費を節約する場合どの支出をターゲットにするのでしょうか。「家計の見直しが必要」と感じている人に対し「家計でとりわけ支出を抑えたいもの」(2つ以内選択)を尋ねたところ、世代、世帯年収、住宅ローンの有無、子供の有無等にかかわらず「食費と電気・ガス・水道」をあげる人が多く、次に通信費が続きました。平成18年総務省「家計調査」を基に、世帯年収別のエンゲル係数と消費支出に対する光熱費の割合を出したところ、次のようになりました。
<平成18年家計調査より エンゲル係数と光熱費の割合> |
平成18年家計調査(総務省)を基に作成した。 |
細かく見ると、年収550万~600万円未満の世帯では、消費支出は284,715円。そのうち食費は67,626円、光熱費22,354円、通信費12,311円で、エンゲル係数は23.8%、光熱費は7.9%、通信費4.3%となっています。年収1000万~1250万円の世帯では、消費支出は422,209円で、食費は86,443円(エンゲル係数20.5%)、光熱費25,630円(6.1%)、通信費14,920円(3.5%)と、年収が増えるにしたがって基本的生活費の割合が少なくなっています。
牛肉の偽装表示で問題を起こした会社の社長の「安い物を求める消費者にも責任がある……」というような責任転嫁とも取れる発言はともかく、健康な人生を過ごすための基本である「食費」の節約は、「品質より価格を優先」したのでは本末転倒です。外食や嗜好品等を節約しながら、光熱費や通信費、交際費等もあわせて節約するというような姿勢で家計を見直し、豊かな生活とへそくりの増額を両立させていきたいですね。
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