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本来、「投資」とはいったい何なのか?

株価が下がってこれはチャンスと投資を始めた人もたくさんいるかもしれませんが、そもそも「投資をする」ということは、いったいどういうことなのでしょう。いつもとは違う角度から「投資」を切ってみます。

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

フリマアプリ・ネットオークションガイド

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ガイド、はじめての運用報告会

2009年2月25日。ある投信会社の運用報告会に行ってきました。その会社は、長期投資に徹底してこだわり、そのこだわりを貫き通すために直販を行っている会社。何度か記事にもしている、「セゾン投信」です。

セゾン投信は2007年3月に運用を開始しています。ということは、2歳になったばかり。現在の純資産総額はおおよそ180億円。以前200億円突破したということで、社長の中野さんにお話しを伺いましたが、あれから相場の大幅な下落があり、純資産額は減ってしまいました。

しかし、口座数は相場の下げに逆行して増えているとか。約33000口座、これがセゾン投信に思いを寄せて投資をしている投資家の数です。

ちなみに、セゾン投信が扱うファンドはたった2つ、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」と「セゾン資産形成の達人ファンド」です。
「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は世界の株式と債券に50:50の割合で投資をしていきます。下記はそのポートフォリオ。
画像の代替テキスト
2009年1月30日のデータを元に、セゾン投信が作成。出所:セゾン投信ホームページ

「セゾン資産形成の達人ファンド」はアクティブに運用していくファンドです。なので、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」よりも高いリスクを取り、積極的な運用を目指しています。

1億2700万人を対象とする投信会社

読者のみなさんの中には「セゾン投信?あのセゾン?」と思う方も多いと思います。実際に私もはじめて名前を聞いたときには、「クレジット会社のセゾン?」と思いまし、誰かにセゾン投信の話をすると、必ずといっていいほど「あの、セゾン?」と聞かれます。

もちろん全く関係ないわけではなくて、実はクレディセゾンはセゾン投信の親会社なのです。ということはどうせセゾンカードの顧客に向けたサービスなんでしょ?と思うかもしれませんが、これは大きな間違い。

セゾン投信はもっと大きな大きな枠で考えているのです。それが、1億2700万人という日本に住む生活者。決して一部の富裕層とか、カード会員に限ったものではありません。

私たち一人一人が自分で考えて将来の資産を増やしていくお手伝いをするのが、セゾン投信の役目であり、そのためのソリューションが長期投資だと中野社長は言います。長期投資は、元手は少なくても、すべての人に同じように与えられた時間を味方にする投資です。だから、タイムスパンは20年、30年、人によっては一生と考えることもできるので、とにかく長い時間軸を持ってゆったりとしながら行うのが長期投資です。だから、いつまでにいくら欲しいという計算もしない。もっとおおらかに考えるのが、長期投資の基本コンセプトなのです。

直販にこだわった理由

証券会社や銀行、郵便局で投資信託を買うと手数料がかかります。他の会社で作った投資信託を売るわけなので、そこで販売手数料が発生するのです。3%が一般的な数字になっていて、多くの人が何の疑いもなく受け入れていますが、でも、ここで冷静に考えてみてください。100万円分の投資信託を買ったら3万円もとられてしまうのです。であれば、手数料がかからないところで買おう考えるのが、当然の流れだと思います。

もう1つ、大きなコストが信託報酬。以前も記事で書きましたが、長い時間をかけて投資をする場合、この信託報酬はバカにできない金額になってきます。こういった手数料や信託報酬は誰が払うのかというと、当然投資信託を買った人が払わなければなりません。

しかし、直販にすることによって余計なコストを削減することができ、その分販売手数料も信託報酬も抑えることができるのです。結果、時間がたったときにより多くの資産を形成することができる。なので、生活者のことを一番に考えるからこそ、セゾン投信は直販にこだわったのです。

実は、セゾン投信が直販にこだわった理由はこれだけではありません。他に、もっと大きな理由がある。それは次のページで。
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