悪徳商法とは
また、悪徳商法は、その時々の世相も反映します。たとえば、バブル経済の頃には、先物取引など金融サービス関連の利殖商法が増加しましたし、インターネットの普及により、フィッシング詐欺などの手口が横行しました。
こうして社会問題化した手口に対して、法規制などの対策がとられたり、マスコミ報道などで周知されると、また次々と新たな手口が出てくるのも悪徳商法の大きな特徴です。
クレジット契約の弊害
このような悪徳商法ですが、最近は、被害額が高額になってきています。その大きな理由が代金の支払い方法としてのクレジット契約の締結です。これらのクレジット契約のほとんどは、クレジットカードではなくて、その都度クレジット契約を締結する「個別割賦購入あっせん契約」という方式を採用しています。これは、販売業者が直接与信するのではなく、信販会社など販売業者とは別の与信業者(クレジット会社)がかかわる三者契約です。この契約が悪質な業者に使われ、消費者被害を深刻化しています。つまり、高額な商品であっても、業者は「クレジットが組めますから、毎月の支払額は少ないですよ」などと言って、無理やりに契約を締結させるケースが後を絶ちません。また、消費者の側も、後で契約を取り消そうとしても、「クレジット契約は別の契約なので取り消せません。」と言われてしまい、仕方なく毎月の支払いを継続しているケースが目立ちます。こうした悪質な業者を加盟店としてしまう、クレジット会社のずさんな加盟店管理も問題となっています。