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株式の誤発注相次ぐ…傾向と対策!(3ページ目)

証券会社による株式の誤発注が相次いでいます。プロでもおかすミスですから個人投資家にとっても他人事ではありません。そこで、報道されている誤発注の傾向をみながら対策を考えます…

執筆者:上野 博美

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受注者と発注者が異なることでミスが発生


大和SMBCの発注ミスは、注文を受けた人が伝票に記入する段階で銘柄名を誤り、発注者がその伝票を見てそのまま注文入力をしたことによりミスが発生しました。

先日、みずほ証券の株数・株価の入力ミスを受けて、今後はリスク管理を徹底するために、受注者と発注者を分けるといった報道がありましたが、これはたいへん危険なことで、かえってミスが増える可能性が高くなります。

受注した人は誤って記載もしくは入力したとしても、入力の確認画面で異なる銘柄名を見たときに、例えば電話で注文を受けたのなら、受注時の声が耳に残っている状況で画面を見ることになるため、誤りに気づく可能性が残されています。しかし、受注者でない人が発注すると、伝票の記載そのものに(銘柄・株価などに)違和感がない限り誤りに気づくことはできません(大和SMBCの場合にも、受注者が入力画面を見ることができていればミスを防げた可能性があります)。

他人の注文を流す場合の対策

第三者
発注時には慎重な確認作業が重要!


この場合には、必ず受注者が画面に入力し、第三者に画面上の入力内容が合っているかどうかを発注する前にチェックしてもらう方法などがあります。この方法も習慣化されてくると、第三者のチェックが甘くなりミスが発生することがありますので、第三者も常に緊張感を持って入力確認を行なう必要があります(責任の所在は両者に)。

*最近報道されている証券会社による誤発注は、受注システムが警告メッセージを出し、注文にストップがかかっているのにもかかわらず、“安易に(注文がストップした理由をきちんと確認しないまま)”解除して発注するという、システムよりも「人」のリスク管理の甘さから起こっているケースが多いという特徴があります。社内のリスク管理体制の見直しが急務です。

個人投資家でも他人の注文を入力する機会があるため同様のリスク管理を!


個人投資家の場合には、ほとんどの場合が自分で注文を流しますが、中にはパソコンに不慣れな親などの注文を代わりに出す場合があります。原則は、注文者の横で注文者にもいっしょに確認してもらいながら入力することが誤りを少なくします。

また、現在は証券仲介制度により、証券会社の社員以外でも他人の株式注文を流す機会が増えています。注文を受ける場合には、注文内容に誤りがないか復唱して確認し、内容を紙に残すことが大切です(他人の注文を出す時には、注文内容を発注者が把握する段階で間違い、そのまま発注することによって誤発注になるケースが多くなります)。

これは、個人投資家が家族の注文を代わりに発注する時にも言えることです。


*株式注文受託を業務とする場合には伝票作成が義務付けられています。
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