上場廃止の危機の場合
欲張ると、タイミングを逸します。損切りは、次の前向きな投資へ向かうために必要な作業と考えて |
上場廃止基準に該当するおそれ有りとみなされると、約1、2ヶ月間、「監理ポスト」に割り当てられます。上場廃止にするか否か、証券取引所が監理する対象に指定されるということです。投資家にとっては、上場廃止が決まる前に「廃止の可能性あり」と知らされ、今後の対応を考えることができるというわけです。
上場廃止にならないと決まると通常の扱いに戻りますが、上場廃止と決まると、約1ヶ月間、「整理ポスト」に移されます。ここが市場で売買できる最後のチャンスです。上場廃止でも、会社が存続すれば株式の価値はゼロではありませんが、自分で買い手を見つけなければ売れなくなります。
監理ポストにある間、上場廃止になるかどうか様々な憶測が飛び交い、株価が動きます。値上がりすると「廃止にならずに済むのではないか」という気分になったりしますが、「最悪の事態のリスクを減らす」ことを考えれば、監理ポストにあるうちにいったん売却してしまうほうがいいのではないかと、私は思います。上場廃止にならないと決まったら、株価は上昇していきます。そのときにあらためて買いなおせばいいのです。
上場廃止になるかならないかの見極めは、難しいところです。大企業だから安心かというと、社会への影響は大企業こそ大きいともいえます。証券取引所がどう判断するか……。まずは、冒頭に書いた「最悪の事態のリスクを減らす」ことを行い、その上で動向に注意して対応します。時には「損切り」の潔さも必要です。
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■参考記事
「金融不祥事を防ぐにはコレ!」AllAbout よくわかる経済
「有価証券報告書って何?」AllAbout よくわかる経済
「いよいよ上場廃止?どうなるライブドア」AllAbout デイトレード・スイングトレード