保証人を頼まれた。簡単に引き受けてしまって大丈夫? |
親しい人から言われたらあなたはどうしますか?
「お世話になっているし、力になってあげるか!」なんて考えてはいけません。もしもそうだとしたら、危機管理能力が甘いですよ。あとで「こんなこととは……」と、ならないよう正しく知っておきましょう。
保証人になるってどういうこと?
保証人を頼まれる場面は、多くの場合、家族や知人がお金を借りたり、契約型クレジットショッピングを利用しようとするときです。では「保証人になる」ということは、どういう責任がかかってくるのでしょう?お金を借りたり、分割払いで買い物をする本人(主債務者)が返済または支払ができない場合、“その人に代わって借りたお金を返済する”という責任です。
ですが、これは厳密に言うとただの「保証人」についてのことで「連帯保証人」となると話は変わってきます。しかも、私たちが普段「保証人」と呼んでいるもののほとんどは、「連帯保証人」を指しています。そして、お金を貸す側(債権者)が要求しているのは保証人ではなく「連帯保証人」の場合がほとんどです。
「保証人」と「連帯保証人」の決定的な違いは?
「連帯保証人」の場合、お金を借りた本人と全く同じ立場になります。そこが単なる「保証人」とは違います。保証人の場合は、債権者から「お金を返してくれ!」と請求されたら、「まず主債務者に請求してほしい」といえます(催告の抗弁権・民法452条)。また、債権者が主債務者より先に保証人の財産を差押えしようとしたら、「私より先に主債務者の財産を差押えてください」とも債権者にいえます(検索の抗弁権・民法453条)。
連帯保証人の場合、それさえ主張できなく、主債務者本人と全く同じ立場で、連帯保証人自身がお金を借りたこととなんら変わりない責任を負います。