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遺産相続ができない意外なパターンとは?(3ページ目)

知っていて意外と知らないのが「相続」の話。「こんな時、相続されないの?」と知らないことも多いですよ。イザという時に慌てないためにも、ぜひチェックをしておきましょう。

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

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配偶者の親の遺産はもらえない

では、相続のパターンを見ていくことにしましょう。まずは、前ページのAさんのような、配偶者の親の遺産のケースです。
相続
相続人には、配偶者か血縁関係がある親族がなれる。義父母の相続人にはなれない
被相続人(この場合、Aさんの義父)の相続人は、配偶者(Aさんの義母)と、子ども2人(Aさんの配偶者とその兄弟姉妹)となります。つまり、Aさんは相続人にはなれません。相続分は、義母さんが2分の1、子どもが4分の1ずつとなります。

このように、遺産相続は配偶者もしくは血縁関係があるかというのを見ています。ですので、義父母などからの相続は出来ません(ただし、養子縁組をすれば相続は可能)。


孫ができると子の遺産はもらえない

相続
子どもがいれば、相続人は配偶者と子ども。親の立場からみれば、孫が出来た時点で、子どもの相続人ではなくなる
次に、子どもの遺産についてみてみましょう。子どもを亡くしてしまった親御さんですが、その子どもに子ども(親御さんからみて孫)がいる時点で、自分の子どもの相続人にはなれないのです。

被相続人に子どもがいた場合は、配偶者と子どもで遺産をわけることになります(右図の場合は子どもが1人なので、2分の1ずつとなる)。親だからといって、遺産相続ができるわけではありません。ただ、子どもがいない場合は、配偶者3分の2、父母3分の1でわけることになります。


子がいない夫婦の遺産は複雑

相続
子どもがいない夫婦は要注意。配偶者が全遺産を手に入れることは出来ない
最後に、子どもがいない夫婦についてです。子どもがいない場合、相続人は配偶者と兄弟姉妹となります。子どもがおらず、長年連れ添った夫を亡くした妻が、夫の遺産を受け取ろうとしたら待ったがかかりますよ。

この場合、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1が相続分となります。普段からつきあいもなかったり、一度も会ったことがない兄弟や甥姪と遺産相続をすることになりますから、注意が必要ですね。このような時は、遺言書を作成しておくと安心ですよ。

いかがでしたか? 遺産相続といっても色々なパターンがあります。いざという時のために、「そんなこと知らなかった」ということのないようにしておきましょう。
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