給料はこうやって決まる
時給は上がったのに、手取りが増えない。同じ時給の子と手取りが違うのはどうして? |
■関東の平均的な時給1,550円のA子さんの場合
1ヶ月働いて、手取りがいくらになるかを見てみましょう。
<派遣会社から支払われるお金>
支給額 232,500円
(時給1,550円 7.5時間 20日)
交通費 4,032円
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月額総支給額 236,532円
<派遣社員が負担するお金>
健康保険 9,840円
厚生年金 16,720円
雇用保険 1,892円
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社会保険料額 28,452円
所得税 8,177円
住民税 5,300円
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税金 13,477円
<派遣社員手取り>
月額総支給額 236,532円
控除額 41,924円
(社会保険+税金)
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手取り 194,603円
手取りの違いはここ!
■交通費
A子さんの派遣会社は、交通費を時給とは別に支払っていますが、交通費込みの会社もあります。
■健康保険
病気やケガをした時に、病院に持っていく保険証の保険料です。実は派遣社員のみなさんの「健康保険」は、派遣会社によって種類が違うのです。
この3つ、何が違うかと言うと保険料が違ってきます。一般的に大企業の関連会社がやっている派遣会社の場合、親会社の健保組合に派遣社員も加入出来て、保険料率も低く保険料も安くなります。健保組合の一つ、派遣会社が加入するはけんけんぽは、派遣社員の負担率が29/1,000なのに対し、政府管掌保険は41/1,000です。
A子さんの派遣会社は政府管掌保険だったため、健康保険の自己負担分は9,840円でしたが、はけんけんぽに加入する派遣会社であれば6,960円になります(*1)。また、40歳以上になると介護保険の負担もあります。
*1:保険料は一定の収入幅で標準的な収入額(標準報酬月額といいます)を決め、これをもとに計算します。
■住民税
昨年1年間の所得額から住民税が出され、6月の給与から天引きになります。昨年働いていない人は、来年5月まで課税させません。
つまり、同じ時給でも手取りの違いは、1:交通費が払われているかどうか、2:健康保険が健保組合か政府管掌保健か、3:介護保険の被保険者どうか、4:前年の収入、この違いから来るのです。
では、派遣社員が賢くお金を貯めるにはどうしたらいいでしょう?
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