投資デビューの預け先
貯金は生活費の半年分程度、さらに30万円貯めた!という人。いざという時には備えられていますが、ここで虎の子を使ってしまわないようにしっかり貯めぐせ、殖やしぐせを身に付けたいものです。前のページの普通預金や、金利のよい元本保証商品は銀行の商品ですが、証券会社にも気軽に利用出来て、銀行より利回りのいいものがあります。
■MRFとMMF
証券会社というと、「株!」「リスクが高くて敷居も高い!」というイメージがありますね。私のマネーレッスンの受講生のみなさんも「証券会社は恐くて行けない・・・」とか「お金持ちが行くところ」とおっしゃいます。
でも、ご安心下さい。店舗を持たないネット証券会社もありますし、大手の証券会社の店舗も新規口座開設者にはとても親切です。「証券会社の口座だけ開いた」という方もとても多いのですが、残念ながら商品を選ぶとか、投資の準備をする段階でめんどうであきらめてしまう人が多いようです。
そんな方に利用して欲しいのが、銀行の総合口座と同じ役割を果たす「MRF」。まず証券会社の自分の口座にお金を入れると、MRFにお金が入ります。株や投資信託を買う時は、ここからお金を払います。MRFに入れたお金は、預けている間もリスクの低い高格付けの公社債(国や、公共団体や、企業が資金を集めるために発行される債券)で運用されます。同じような商品で「MMF」という物もあります。外貨建てMMFは、外貨投資の一つとしておなじみですが、円建てもあります。どちらも1週間の運用実績で年利回りを計算します。
・MRF(マネーリザーブファンド:証券総合口座といわれるものです。)
野村MRF0.34%
ダイワMRF0.361%
日興MRF0.344%
・MMF(マネーマネージメントファンド:30日経てば、いつでもお金を出し入れ出来ます。)
野村MMF0.47%
ダイワMMF0.475%
日興MMF0.435%
利回りは、運用によって変動します。絶対にとは言えませんが、銀行の普通預金の利回りよりは高い事が多いです。MRFやMMFにお金を預けて、タイミングをみて個人向け国債や投資信託、外貨MMFが買えるように準備をしておくといいですね。
キャンペーン金利をねらう!
定期預金に預けるなら、普段よりも高い金利の定期預金が期間限定で設定される夏と冬のボーナス時期がねらい目です。最低預入金額が50万円、100万円といいうものもありますが、10万円の商品もありますので、自分が使っている銀行やネットバンクのHPをチェックしましょう。
5年以上預けるなら
■個人向け国債
銀行、信用金庫、郵便局、農協、証券会社などほとんどの金融機関で取り扱っています。年に4回発行されて、5年ものの固定金利と10年ものの変動金利があります。どちらも原則、中途換金できない期間がありますが、満期まで持っていれば元本割れはしません。
春の個人向け国債の金利です。5年ものの固定は1.13%、10年ものの変動は0.87%でした。次回は7月1日に発行される夏の国債が、6月に募集(金融機関で発売)されます。
■高金利の特約付き定期預金
銀行が満期日を繰り上げる可能性がある定期預金や、満期の前の判定日に円安になっていたら金利が5%上乗せされる定期預金があります。円建てで元本保証ですが、途中で解約すると元本割れしてしまいます。イーバンク銀行は最低預入金額10万円からいろいろな商品が選べます。
・為替予約定期預金
「モーツアルト」(満期6年)
当初5年1.1% 、6年目は為替レートが設定されたレートより同値か円安なら1.1%+4%上乗せ。
「ハイドン」(満期5年)
特約判定日の為替レートが設定されたレートより同値か円安なら年率2%、円高なら年率1%の金利を満期に一括で受け取り。
・満期特約定期預金
「アコーディオン7」(当初満期7年)
金利1.4%。ただし、満期が4年になる可能性あり。
「パーカッション10」(当初満期10年)
当初5年1.6%、6年目以降1.8%。ただし、満期が5年になる可能性あり。
次のページは、これからどうやってお金を殖やすかというお話です。