マイホームの差は1.5倍
東京と田舎では必要なお金がこんなに違う!? |
ところが、兄は父親が同居するなら家を建て直してやる、先祖代々の土地に家を建てたければ注文住宅でも2700万円で立派な家が建てられるぞ、と言われました。この時点で、同じ兄弟でも最大4000万円から1300万円の生涯収支に差が出ます。また、住宅ローンの利息を考えればもっと収支の差は大きくなります。
都道府県別の調査では、マイホーム価格の全国平均は2969万円に対し、最高の東京都は3516万円、最低の宮崎県は2277万円。1.5倍の差があります。年間所得の差は1.3倍ですが、やはり住宅ローンの利息を考えると、東京に住む人は収入の割には高い買い物をしている事になります。
地域別の、注文住宅、建売住宅、マンションの価格を見ても、首都圏の物件価格は1000万円以上、田舎よりも高い事が分かります。
2006年度フラット35利用者調査より 新築物件購入価格平均 |
暮らし方でその差は変わる
東京で4000万円のマイホームを買った弟と、親と同居した兄。兄の方がリッチ?そうとも言えません。
■世帯収入
弟夫婦は、共働き。兄の妻は専業主婦。それぞれの夫婦の収入を比べると、弟の方が妻は正社員なので300万円上回ります。
■マイカー
田舎は物価は安いのですが、電車、バスの本数は少なく、料金も高めです。兄の家は最寄り駅までも時間がかかるため、マイカーは必需品。また、マイカー通勤をする夫、買い物に出かける妻と母用にもう1台、合わせて2台必要です。ここで兄は大きな出費をします。
弟が車を買うともっと大変かもしれません。田舎では当たり前の軽自動車。東京の地域によっては、狭い自宅の駐車スペースに軽自動車よりも外車のコンパクトカーを置くケースが多く、「隣はベンツ。うちが軽自動車じゃ・・・」とご近所を意識すると、弟も大きな出費となります。また、東京はバス電車の料金は安いのですが、車で出かけたら、高い駐車場代はどこに行くにも覚悟しなければなりません。