貯蓄/貯蓄できない人のための貯め方

4週間でお金が貯まる人!貯金する仕組みの作り方

「貯金しなきゃ……」を「貯める!」に変える貯金計画の作り方です。早い人なら1週間。遅い人でも、計画通りに行動すれば4週間で貯める体質になることができます。

山口 京子

執筆者:山口 京子

家計簿・家計管理ガイド

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今日からさっそくお金を貯める計画を立てよう

お金を貯めることはとても簡単です。では、なぜお金が貯まらないのかというと、お金を貯めることで一番難しいのは、「始める」ことだからです。お金は大事とわかっていても、見て見ぬふり。何もしていないのではありませんか?
 
お金が貯まる人になる計画をスタート

お金が貯まる人になる計画をスタート


この「貯蓄体質」に変える計画表は、早い人なら1週間。忙しい人でも、少しずつステップを上がっていけば、4週間で効果が表れます。では、さっそく!と言いたいところですが、プランを説明する前にいくつかお約束があります。
 

家計簿は買わないで下さい

「まず家計簿をつけてみましょう!」というのが、家計管理の決まり文句です。ところが、貯蓄体質になる前に始めてもなかなか使いこなせません。家計簿に挫折すると、お金を貯めるのもイヤになってやめてしまいます。今回は、4週間後の貯蓄体質になったときに、必要であれば自分にあった家計簿を探してみて下さい。家計簿がなくても管理できるようになる人もいます。
 

鉄は熱いうちに打って下さい

このプランは、1週間に1つずつ課題があります。4週間で4つですが、時間がある人は1週間で4つの課題を実行してもかまいません。ただし、どんなに忙しくても必ず4週間で全ての課題を終わらせましょう。

なぜなら、人のモチベーションは長く続かないからです。個人相談のお客様も、すぐに行動する方はその後の資産も増えますが、「ちょっと忙しくて」という方はなかなか増えません。成功するかしないかのボーダーが、だいだい1カ月なのです。どんな素敵な人があらわれても1カ月以上何もしなかったら、やっぱり「ま、いっか」となってしまうのと同じですね。
 

用意するもの

手帳もしくはスマホのカレンダー、通帳、クレジットカードの明細(請求書)、電卓、鉛筆、ノート(手帳のメモ欄が多ければそれを利用します)。

復習です。貯める体質に改善するのに大切なことは「鉄は熱いうちに打て!」です。冷めた鉄を慌てて打ってもボロボロになるだけ。でも、熱くなったときに打てば、成功します。
 

 お金が貯まる人になる!準備編

まずこのページをブックマーク。そして、まず先にすべての課題に目を通して下さい。その後、実行する日を決め、やることを手帳やスマホのカレンダーに書きます。ポイントは、4週間先の予定がわからなくても、書くことです。「他の予定が入るかも」と思っているうちは、まだ体質が改善されていません。後回しにすることは「お金を貯めない」ことと一緒です。別の予定が入ったらずらせばいいのです。

・なぜ、書くのか?
繰り返しになりますが、お金を貯めるうえで一番難しいのは「始めること」です。書くことによって、自分のスケジュールに入れてしまえば、見て見ぬ振りができないので、後回しにする体質を改善できます。

・挫折しないために
多くの人が、パソコンやスマホの使い方を覚えるときに挫折しないのは、その先にある「楽しいこと」や「必要性」が見えているからです。これをやったら得する!とか、これをやらないとヤバイ!と思わないとなかなか重い腰は上がりません。

お金が貯まったら何に使いますか?お金は貯めるのがゴールではありません。「使うこと」がゴールです。目標額と使い道を手帳に書くのも、モチベーションアップにつながります。「楽しい目標」をしっかり手帳に書きましょう。また、老後は誰でも平等にやって来ます。目先のことだけでなく、ずっと先の将来があることも一度考えてみましょう。
 

1週目:スタート地点の確認

今ある貯金とローン残高を、すぐに答えられる人はなかなかいません。でもお金を貯める前に、スタート地点を知っておくことはとても大切です。スタート地点がわからないと、ゴールまでにいくら貯めればいいのかわかりませんし、途中でどれくらい貯まったのかもわからなくなるからです。

■通帳記帳(手帳の実行予定日に書く)
全ての通帳の記帳をします。ネットバンキングを使っている人は、ネットで残高を調べてもいいですね。口座が1つならそれほど難しくありませんが、学生時代に作った口座、会社の給与振込口座、振込専用口座、など複数の口座を持っている人は、その通帳を探したり、ログインIDを探したりするだけでも大変。そして、使っていない口座は解約します。

■運用資産(手帳の実行予定日に書く)
外貨預金、投資信託、株などの投資をしている人は、定期的に時価がいくらか、必ずチェックしましょう。思いつきで流行の金融商品に投資し、その後ほったらかしでは、増えているはずのお金が減っていても気づきません。

■ローン残高(手帳の実行予定日に書く)
お金を借りるときに金利を気にする人は多いのですが、借りた後は忘れてしまう人がたくさんいます。特に、住宅ローンは貯金よりもたくさんのお金を借りていることが多いので、貯金の金利よりもシビアに家計に響きます。金利とローン残高はすぐに調べられるようにしておくと、借り換えや、繰り上げ返済の計画を立てるのに便利です。

これで、あなたの資産と負債がいくらあるのかわかりましたね。調べたことをノートに書いておきます。手帳にメモ欄が多ければ利用してもいいですね。資産とローン残高の横に、今の気持ちも書いておきます。例えば「ボーナスで借金返済!」「1年で100万円貯めてハワイに行く!」など。

ここまで楽勝!という人はすぐ2週目に進みましょう。次も簡単にできるはずです。
 

2週目:家計簿をつくる

「家計簿は買わないで」って言ったのに!と驚かないで下さいね。2週目につくるのは、費目ごとの支出を記入する家計簿ではなく、もっと大きなお金の流れを把握するシンプル家計簿です。

■10分で家計簿(手帳の実行予定日に書く)
通帳、クレジットカードの明細。この2つがあれば、シンプル家計簿は簡単に作れます。
 
  • 収入、手取りを記入
  • 貯金、財形や積立定期預金、他の口座で貯めたお金
  • 支出は通帳とクレジットカードの明細から調べます
  • 固定費:水道光熱費、家賃、ローン返済、保険料、毎月変わらない支出
  • 変動費:固定費以外の使ったお金
収入ー貯金ー固定費=変動費

こんな感じで、ひと月に使ったお金が出てきます。

収支をチェック!(手帳の実行予定日に書く)
今まで、見て見ぬ振りをして来た現実をしっかり見るときが来ました。まずは、「黒字」か「赤字」かを見てみましょう。いくら口座残高が増えていても、先取り貯金で貯めたお金を切り崩していたり、クレジットカードで給料日前のピンチをしのいでいたり、ボーナス払いをしていたら赤字家計の可能性大です。

今月の給料日残高ー前月の給料日残高+今月の貯金=今月の結果
例:35万円-30万円+先取り貯金1万円=6万円の黒字

他の貯金を解約したりキャッシングしたお金が、口座に入っている場合は、そのお金を引いておきましょう。

いかがでしたか? ここまでで感じたことを、ノートや手帳に書いておきます。例えばこんな風に、

「1カ月の出費こんなに多いとは!」「5万円の赤字←バーゲンが原因」
 

3週目:貯めるお金をつくる

貯めるお金を作る(手帳の実行予定日に書く)
1カ月で使えるお金の中から貯金に回すお金を増やすには、出て行くお金を減らさなくてはいけません。出ていくお金を減らすには、自分の気持ちと支出をコントロールする必要があります。

・レシートチェック
レシートはお財布から出してゴミ箱に捨てる前に、毎週見直しましょう。レシートを見直すことで、「こんなにも買い物をしたのか、来週は外食は控えよう」と思うようになります。

・クレジットカード明細チェック
クレジットカードは請求が来てからびっくり!なんていうのは昔の話です。今はスマホで、買い物履歴をいつでもチェックできます。必ず毎週チェックして、今週の使い過ぎは来週挽回しましょう。

・固定費を見直す
今すぐできる固定費の見直しは、通信費プランの見直しや使わないスマホのアプリの解約です。プランを最近見直していない人や、無料通話分が余っている人はすぐに見直しを。コールセンターへ電話しても変更できます。保険の見直し、最近行っていないおけいこ事の会費などもありますね。

1カ月に下ろす現金を決める
お財布の中の現金がなくなったら下ろしに行く、これではお金があるだけ使ってしまいます。最初から下ろすお金を決めて、その範囲内で収まらないものは、来月買うようにしましょう。

また、自分のお金を下ろすのにATMの時間外手数料を何度も払っていませんか? 普通預金の金利は低く1回時間外手数料で下ろしたら、利息がなくなってしまうことも。銀行は一定の条件を満たすと、時間外手数料が無料になります。銀行のホームページを見てみましょう。

■インターネットバンキング(手帳の実行予定日に書く)
これはネット専用銀行のことではありません。普通の銀行のインターネットサービスのことです。今まで窓口やATMに並ばなければできなかった手続きが、パソコンやモバイルでできるのでとても便利です。また、利用ポイントが貯まったり、振込手数料が安いなどいろいろな特典もあるので、まだ使っていない人は申し込んでおきましょう。
 

 4週目:お金を貯める仕組みをつくる

いよいよお金を貯めるときがやって来ました。3週目に「貯めるお金」を作りましたが、そのままにしておくと気づかずに使ってしまうので、まず使う前に「先取り貯金」。そして、普通預金の残高が増えたら、「貯める専用口座」に入れましょう!

積立定期預金(手帳の実行予定日に書く)
お金があるときに貯金しようと思っても、なかなかできません。最初からなかったものとして、生活したほうがお金は確実に貯まります。貯蓄額の合格ラインは、手取りの10%~20%です。会社の財形貯蓄制度があれば活用するか、なければ給料の振込口座から積立定期預金をします。

■貯める口座(手帳の実行予定日に書く)
臨時収入や上手にやりくりして浮いたお金をずっと普通預金に置いておくと何かに消えてしまいます。残高が増えても油断しないために、会社員なら生活費の3カ月分を普通預金に残し、あとは「貯める専用の口座」に移しましょう。金利が少しだけ高いネット専用銀行もメリットいっぱいです。

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