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玩具は子供だけのものではなくなった
団塊ジュニア世代の男性が、自らが子供のころに欲しかった玩具を購入し、自分の子供とともに楽しむという動きがここ1~2年取りざたされています。具体的には鉄道の模型、プラモデル、ラジコンなど。

ポートフォリオ化、シリーズ化でリスク分散の玩具業界


玩具業界の流れを見てみると、大きく三つのことが見て取れます。一つ目はガンダムやリカちゃんへの取り組みを去年、今年とメーカー側が強化していることから見て取れる、定番商品からとことん収益を稼ぐ姿勢。二つ目は比較的小粒な新商品開発、そして三つ目はヒット商品はじっくり育ててシリーズ化していくという手法です。

たとえば、タカラトミーが昨年発売した、室内用のラジコン飛行機は父子の心をがっちりとつかみました。メーカーにとっては、かつての高額商品を安価なおもちゃに変身させてしまうと、その商品からの莫大な売上げを達成することは時間がかかりますが、購入者層を拡大し、そしてシリーズ化していくことで、一発大きいホームランを狙うのではなく、着実にヒットを重ねていくことを狙う戦術です。

今回のラジコン飛行機のケースは、一部のコアなファン作りには成功していますが、「ああ、それね」と誰もが知っている商品ではありません。しかし、そういう一度つかんだコア層こそ絶対に逃さないためにシリーズ化を行っており、その点、一つのおもちゃで大量の消費者をつかむのではなく、各ターゲットにあった商品を的確に投入していくという戦術が見て取れます。

映画業界と似ていた収益構造


おもちゃ業界は、かつては映画業界と並んで典型的なヒット商品依存型の収益モデルでした。映画業界では、総制作費○億円、または、場合によっては10億円以上となるものも登場するなど、高い制作費をかけていることがヒット作の条件のような時代もありました。

しかし、高い制作費をかけると、本当にホームランを打つぐらいでないとコストがカバーできないという事情も存在し、ひとつの作品に会社の業績が大きく左右されるのは投資家から見るとリスクが非常に高い状態です。

そこで、ヒット作に関しては第二弾、三弾とシリーズ化することで、着実に収益を稼ぐ一方、小さなヒット作を積み重ねることでリスク分散を図っています。小さな作品でも、もともとの投資額が小さいので、コストの回収が楽であり、利益率だけを見た場合は、大ヒット作品に負けないものもあります。

このように、かつてはヒット作依存だったものが、おもちゃ業界も映画業界も安定した収益を稼ぐことができるようにリスク分散を図るという、まさに株式投資と同じような視点を持つようになります。

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