<足利銀行破綻で株式はゼロ円に!>
足利銀行が9月中間期決算で1023億円の債務超過となりました。テレビなどでも多く報道されていましたので、まだ記憶に新しいことと思います。
足利銀行は通常通り窓口の営業が開始されていますし、預金も全額保護されますので、預金していた人はひとまずホッと一安心ということろではないでしょうか?私はかつて山一証券が破綻した際、お金が手元に戻ってくるまでとっても不安だったことを覚えています。
しかし、預金保険法102条第3号に基づいて、政府は一時国有化について公告。これにより、足利銀行は、初めての「特別危機管理銀行」となります。
「特別危機管理銀行」となった足利銀行は国の管理下に置かれます。政府はすでに発行している株式をすべてゼロ円で強制取得しますので、足利銀行の株式は無価値になります。足利銀行の株式を持っている人にしてみれば、紙くず同様です。
ちなみに、2003年5月のりそなホールディングス(8308)の場合は、預金保険法102条第1号が適用されたため、銀行はそのまま存続でき、株主責任は問われませんでした。
この足利銀行を傘下の企業におさめているのが、東京証券取引所に上場している、持ち株会社あしぎんフィナンシャルグループ(あしぎんFG)(8352)になります。
あしぎんFGの株式は12月1日から売り注文が殺到して連日ストップ安を更新しました。12月3日には終値が6円にまで株価が下落する状況が続いています。ちなみに、東京証券取引所ではすでにあしぎんFGを監理ポストに移しています。
今回の足利銀行の破綻により、あしぎんFGがその影響を受けて、株価が下落しています。企業が倒産した場合、すぐに株式が売買できなくなるわけではありません。しかし、売り注文が殺到してしまいますので、大幅な株価の下落になることが予想されます。そのため、投資をしたらあっという間に株式の価値が減少する、そんなことがいつでも起こりうるのです。
株式相場の上昇で、「株をやってみようかな」と思っている投資ビギナーの方も多いと思います。株式投資をする際には、銘柄選びがとても大切です。勘などに頼るのではなく、日経会社情報や会社四季報などの専門誌には詳しい情報が掲載されています。株式投資を始める前には、特色や連結対象、傘下の企業などといったファンダメンタルズ分析を必ず事前に行うことが重要です。
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★参考★
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りそな銀行に対する預金保険法第102条第1項に定める第1号措置の必要性の認定について(PDF)
りそなグループへの公的資金注入にかかるお詫びとご説明について
特別危機管理銀行(預金保険機構))
管理ポスト(東京証券取引所)
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