夏休みは子どもが事故に遭う危険性が高まる時期
夏休みは、家族揃って海や川、山などのレジャーで出掛ける機会が増える時期。また、子どもだけで外出することも多くなります。すると、子どもが想定外の事故に遇う危険性も高くなりますよね。そこで、夏休み間近のこの時期、事故に遇ったときの備えも含めた、子どもの保障について考えてみましょう。子どもに保障は必要なの?
子どもに保障は必要なのかという議論があります。確かに、子どもの医療費は公的健康保険の給付と自治体の補助などで、一定の年齢(小学校入学前や小学校卒業、高校卒業までなど)まではほとんどかからないですみます。なので、医療費がかからない年齢の間はいらないという人もいて、実際に加入させていないお母さんもいます。死亡保障については、そもそも子どもが生計を支えているわけではないし、子どもが亡くなって保険金をもらって喜ぶ親はいないので必要ありません。 ですから、子どもには保険は不要という考え方は、間違ってはいません。でも、子どもが入院すると医療費そのものはかからなくても、医療費以外のお金(おもちゃやお菓子代、外食代、病院への交通費など)がけっこうかかった、パートで働いているお母さんは仕事を休まざるを得なくて収入が減って困ったという話を耳にしたことがあります。それに、考えたくはないですが、子どもが亡くなったときは、大人が亡くなったときほどではなくてもお葬式代がかかりますよね。
筆者は、子どもにも保障は必要で、「医療保障はきちんと、死亡保障はあればよし」と考えます。そして、「できるだけ負担は軽い方がいい」とも。こんなニーズにマッチする商品として「こども共済」をおすすめしています。
共済は保険と同じ保障を提供する商品
共済は、特定の組合の組合員に保障を提供する商品で、保険とほぼ同じと考えてかまいません。共済組合にもいろいろありますが、一般の人でも組合員になれて共済に加入できる代表的な組合は4つ。JA共済、全労済、コープ共済連、全国生協連です。このうち、保障のみを追求した掛け捨ての子ども専用の共済を扱っているのは、全労済、コープ共済連、全国生協連の3つです。それぞれの「こども共済」の月掛金と保障内容を簡単に紹介しておきます。微妙な違いがあるので、加入するときは、比較してみてくださいね。
●全労済「こくみん共済・キッズタイプ」
月掛金は900円。入院は日帰りから日額5000円が受け取れます。他に、災害通院や死亡・重度障害、要介護、損害賠償責任などの保障がセットされています。保障額と月掛金が倍の「キッズワイドタイプ」もあり。
●コープ共済連「CO・OP共済《たすけあい》ジュニア20 J1000円コース」
月掛金は1000円。入院は日帰りから日額6000円が受け取れる他、災害通院、長期入院、死亡などの保障があります。月100円をプラスすると、1000万円限度の先進医療の保障、さらに、月140円をプラスすると、最高3億円の個人賠償責任の保障をつけられます(ちなみに、他のこども共済の損害賠償責任の保障は最高100万円)。月掛金が2000円のコースもあり、入院日額1万円と入院保障がさらに充実しています。
●全国生協連(都・道・府・県民共済)「こども1型」
月掛金は1000円。入院は1日目から日額5000円の保障がある他、災害通院、先進医療、重度障害、死亡、犯罪被害死亡、個人賠償責任などの保障をセット。保障額と月掛金が倍の「こども2型」もあり。
筆者が「こども共済」をおすすめする理由は、次の5つです。
1.子どもに必要と思われる保障がセットされている
2.年齢(18歳まで)・性別に関係なく月掛金は一律
3.月掛金は1000円前後と家計への負担が軽い
4.割戻金があり、実際の掛金負担はさらに軽くなる
5.子どもに多い災害(ケガ)による通院保障もある
割戻金とは、1年に1回、決算をして余った掛金を割り戻してくれるお金です。割戻率は商品で異なり、また、年ごとに異なります。
「こども共済」の保障は18歳までが一般的です。その後は、大人用の共済に切り替えておき、子どもが社会人になったら、子ども自身が自分の保険を考えるように仕向けましょう。
子どもの保障を考えるとき、お父さんとお母さんの保障はきちんとしているかも点検してくださいね。子どもの保障も大切ですが、両親の保障、特にお父さんの死亡保障の方がより大切ですからね。