医療保険/医療保険関連情報

これでOK、医療保険の考え方

「入院の時の安心」準備プラン、今度は女性の保険のプロに聞いてみました。同じ年代の女性に対してどのような保障プランをすすめているのでしょう。

長島 良介

執筆者:長島 良介

生命保険ガイド

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医療保険に入る前に

ここ数年、保険会社各社がしのぎを削るように、新しい医療保険を次から次へとリリースしてきました。10年前に加入した医療保険と、今の医療保険では大きくその内容も変わってきています。
種類が多くてどれに加入していいのかわからない、保険料が安いという点だけで選んでいいのか?共済はどうなのと、疑問の多い医療保険。今回はじっくり考えてみたいと思います。

保険期間を考える

最近の医療保険は、一生涯の保障期間の保険が殆どです。保険期間が10年等の短い期間の定期医療保険を販売している会社は少なくなってきています。全労災、県民共済、JA共済なども短期の医療保険が中心です。

さて、医療保険ですが本当は終身医療保険と定期医療保険、どちらが良いのでしょうか・・・

冒頭でもお話ししましたが、ここ10年で医療保険はその保障内容が大きく変わりました。
以前の医療保険は、保険期間も10年が主流。国内生保に必ず付いていた入院特約も基本は10年の更新型。保険料が10年後にアップするタイプのものでした。

それが、金融の自由化により外資系や、損保系の子会社が医療保険を販売するようになって終身医療保険が中心となってきました。

他にも、ここ数年で大きく保障内容が変わりました。一つは入院の短期化です。一昔前は積極的な治療ができないけど、経過観察が必要な患者はいくら入院していても病院としては経営上問題なかったようです。

しかし今は違います。積極的な治療ができない患者を長期間入院させていると経営が立ち行かなくなるのです。

その結果、1回の入院は短期化してきました。数年前までは、保険は大きな支出に備えて加入するもの。したがって超長期の入院に備えてこそ意味があると、一入院の限度日数が1000日というとてつもなく長い限度日数の医療保険ばかりを積極的に販売している保険代理店もあったほどです。

ところが、現在はその考え方は現実的ではなくなりました。もちろん、超長期間入院する可能性が0になったわけではありませんが、限りなく少なくなってきているのは事実です。
健康保険の財源の問題も大きく関係していますが、自宅での療養が可能になるようにと、システムが変わってきているなか、入院限度日数1000日という保険料も高額な医療保険は殆ど使われなくなっていると言わざるを得ません。

入院限度日数の他にも、1日目から、もしくは日帰り入院から保険金を支払うようになりました。昔は少なくても4日間、7日間免責で8日以上の入院には1日目から支払うという保険会社も有りました。

免責があってもいいのではないかという意見もたしかに有ります。しかし気持ちとして、1日目から出るというのが安心であると考える人が非常に多いのもうなずけるところです。

その他、手術給付金の支払い要件、特約のラインナップも大きく変わってきています。
大きなところでは先進医療特約で、大方の保険会社では用意されています。
この特約のためだけに医療保険を切り替える人も多いのではないでしょうか。

さて、長くなりましたが、このように医療保険は変わっていくものです。10年後どうなっていくかは分かりません。そんな風に考えるのであれば、いま選ぶのは10年の定期医療保険か、共済でしょう。

しかし、定期医療保険は10年後、更新して保険料が上がってしまいます。仮に10年後、良い商品が出てきたとしても、現在終身医療保険を選択すれば、保険料は上がることがないのです。今の保障で満足できていれば、決して間違った選択とは言えないでしょう。

保険期間を終身にするか、定期にするかは、はたまた 共済を選ぶかは、何をポイントとして選ぶかは、冷たいようですが、自分で決めて行くしかないようです。

保障内容を考える

保障内容は、入院1万円もしくは5000円のタイプ。入院限度日数は60日。そして手術給付金は入院日額の10倍、20倍、40倍(今は20倍のみという会社も有ります)
そして、先進医療の技術料をカバーする先進医療特約です。どの保険会社の保障内容もほぼこのような感じではないでしょうか。

各社特色を出しているのは特約(オプション)です。ここに関しては各社のパンフレットを集めて、比べるしかありません。

特約の中で、ガイド長島が検討に値すると考えるのは、がんや三大疾病の一時金が支払われるタイプです。

いまや、殆どの方が理解していると思いますが、がんの治療は健康保険の対象の治療以外にも効果の認められた高額な治療が多々あります。がんは命にかかわる病気で、お金には替えられないと高額治療を受ける方が大勢います。そんな時にこれら一時金の特約はとても役に立つはずです。

以前から販売されていた特約ですが、より分かりやすくなってきたといえます。

その他にも特色のある特約も多々あります。自分のニーズに合った保障内容を組み立て見て下さい。

保険料と保険料払込期間

保険料は各社大きく異なります。外資系、損保系子会社は殆ど保障内容に差がないので保険料で選ぶか、保険会社で選ぶのか、はたまた気に入った特約で選べばよいでしょう。

保険料払込期間は、定期医療保険は保険期間と同じですが、終身医療保険は短期払い(60歳や65歳で保険料を払い込んでしまう)と終身払いがあります。

短期間で支払ってしまえば、保険料の払込総額が少なくなります。高齢時に負担がなくなるという点でもメリットは大きいでしょう。
短期払いのデメリットは、何と言っても同じ保障ですが、月々の負担が重いこと。医療保険は月々の負担が軽いために、その必要性云々よりも、お守り代わりに加入しておこうという人も多い中、負担が大きいのはちょっとという方も多いのが現状です。
そして、短期間で保険料をはらっているので、万一、他の医療保険に切り替えたいと思っても、短期間でたくさん保険料を払ってしまっているために、かなり損をしてしまう可能性もあるのでここもしっかりと検討して下さい。

終身払いのメリットは保険料総支払額では短期払いに負けてしまいますが、月々の負担は圧倒的に軽い。したがって外食を一回我慢するだけで、保険料が払えてしまうイメージです。高齢になって収入が減ってしまっても、特に払えない金額ではないということから終身払いを選ぶ人が非常に多いです。

医療保険は本当に必要?

駆け足で、見てきましたが、医療保険はこれだけ理解していれば間違いではありません。
多くの情報があるなか、今回のお話し程度であれば十分理解している方も多いでしょう。そんな方には再確認していただければ幸いです。
ただ、一つ、最後になりますがぜひ覚えておいてください。

医療保険はしっかりと資産があれば、死亡保障と異なり必要がないという考え方も十分にできます。したがって、計画的な資産形成にもしっかりと取り組んで医療保険に頼らなくても済む状況を作っていくことが豊かな人生のためには必要です。ぜひお勧めします。

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